ヨグ=ソトース
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ヨグ=ソトース(Yog-Sothoth、ヨグ=ソトホートとも)は、クトゥルフ神話に登場する架空の神性。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
オーガスト・ダーレスの体系付けた「クトゥルフ神話」においては旧支配者の一柱とされ、全ての時間と空間に遍在するものとされ、「知識」を象徴する存在とされた。
別名に「門にして鍵」、「全にして一、一にして全なる者」、「外なる神」、「混沌の媒介」、「原初の言葉の外的表れ」、「虚空の門」、「漆黒の闇に永遠に幽閉されるものの外的な知性」などがある。
時空連続体の外側、全てに隣接するがどこにも行けない場所に追いやられている。また、外世界にいるものどもは彼を通過せねばならないとされている。
顕現の際、その姿は絶えず形や大きさを変える虹色の輝く球の集積として現れ、互いに接近したり離れたりしている。 この球体に触れると火脹れ、組織の乾燥、骨の露出を起こす。
ネクロノミコンにも詳細な記述は少ない神性であるが、超古代の魔道書「エイボンの書」にはヨグ=ソトースについてある程度詳細な記述があるようである。
あらゆる時間と空間にアクセスできる存在であることから、無限の知識を求める者たち(魔術師や学者、研究者)が接触を試みることが多い。ヨグ=ソトースと同じ領域「最極の虚空」へ到達する場合、彼の配下にしてそこへ至る最後の門「窮極の門」の守護者、ウムル・アト=タウィルの裁定を受けるとされている。しばしば時空そのものであるとも解釈される。
シュブ=ニグラスの夫ともされている。
特定の眷属は持たないようだが、ウェイトリィ家の双子の場合のように、まれに人間との混血児をつくることがある。(『ダニッチの怪』)