ラモン・デッカー
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ラモン・デッカー(Ramon Dekker、1969年9月4日 - )は、オランダ出身のキックボクサー。身長172cm、体重72kg。リングス・オランダ所属。
生ける伝説デッカーは、キックボクシング及びムエタイで、8度も世界王者に輝いた。格闘王国オランダが生んだキックボクシング界の至宝と呼ばれ、ボクシングにおけるモハメド・アリや、サッカーにおけるディエゴ・マラドーナのような存在と評されている。2006年現在も、彼に憧れる選手は多い。
強い回転力で「地獄の風車」と呼ばれる。パワー溢れるファイトが生んだ脅威のKO率により、ムエタイの本場タイでは「ダイアモンド」とも称される。
[編集] 来歴
- 1986年 16歳でコー・ヘマーズに入門(ヘマーズはオランダ・キックボクシング創成期の選手で、長い戦歴を誇るデッカーの唯一人のトレーナー。後にデッカーの母親と結婚し、義理の父子となる)。デッカーとヘマーズは、二人で試行錯誤しながらトレーニング方法を作り上げることからスタートした。
- 入門から数ヶ月後、KO勝利でプロデビュー。
- 1987年 年齢制限の特例を受け、17歳でタイトルマッチに挑戦し、オランダ王者となる。
- 1988年 2つの選手権でヨーロッパ王者となる。
- 1989年 マンゴンダム・シットチャンを破り、IMTA世界王者に。
- 1990年 タイのルンピニー現役王者ナンポン・ノンキーパーフユットをKOし、またもタイ人から世界王座を獲得。以後、多くのタイ人から挑戦を受ける。判定なら地元のタイ人に勝ち目がない本場においてもKO勝利を重ね、同国で偉大な選手の称号である「ダイヤモンド」と呼ばれる。
- 2001年、オランダで引退興行。マリノ・デフローリンを相手にKO勝利。華々しいエンディング・セレモニーに送られて引退。その後はゴールデン・グローリーで打撃コーチを務めながら、自ら総合格闘技の練習に取り組む。
[編集] 戦績
- ムエタイ・キックボクシング 200戦175勝95KO
- 総合格闘技 1戦1敗
[編集] 獲得タイトル
- オランダチャンピオン
- MTBNヨーロッパチャンピオン
- NKBBヨーロッパチャンピオン
- IMTA世界チャンピオン
- IMTF世界チャンピオン
- Fighter of the year in Thailand