千堂武士
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千堂 武士(せんどう たけし)は、森川ジョージの漫画作品及びそれを原作とするアニメ『はじめの一歩』に登場する架空の人物。アニメ版での声優は小野坂昌也。
[編集] 人物
前日本フェザー級チャンピオン。なにわ拳闘会所属。「浪速の虎」「浪速のロッキー」の異名を持つインファイター。今のところ一歩が二度戦った唯一の相手である。一度目は一歩が拳を骨折したまま臨んだ全日本新人王決定戦で最初に拳を交え、KO寸前まで圧倒するも最後は一歩が放ったテンプルへの一撃で意識を失っており、結果コーナーから立ち上がることが出来ず4R棄権試合(TKO)で敗北。試合中の記憶を飛ばされたことに己の不甲斐なさと不完全燃焼を感じ、伊達英二が返上した日本フェザー級王座決定戦でヴォルク・ザンギエフに辛勝した後、3度目の防衛戦にリング下で観戦していた一歩を次期挑戦者指名。弱点であった下半身強化を施し満を持して臨んだ二度目の対決は、前回を上回る凄まじい攻防の末、一歩の殺気を眼光に秘めたフェイントを織り交ぜたフィニッシュ・ブロー3連弾の前に轟沈。しかし今度は最後まで意識を失うことなくテンカウントを聞いた。この試合は作者自身も「最終回のつもりで描いた」というほどの盛り上がりを見せ、ベストバウト人気投票でも不動の一位を保持しつづけている。尊敬するボクサーはロッキー・マルシアノ(「映画のロッキーとは違う」と自ら注釈をつけるほど拘りがあるようだ)。モデルは実際に「浪速のロッキー」の名で知られ、引退後はタレント・俳優として活躍している赤井英和。
コテコテの関西弁を操る典型的な下町の大阪人で、気性が荒いが根は優しい兄貴肌。そして一歩に勝手に試合チケットを送っておきながら、代金はしっかり徴収するチャッカリ者。近くに火事場があると練習中でもすっ飛んで現場まで観に行く(父親が消防士であった事が影響していると思われる。父親は、武士が幼い頃に同じくらいの年頃の子供を助けようとして殉職している。子供は無事に助け出された)。両親が幼少時に亡くなっており、駄菓子屋を営む祖母と暮らしている。家庭での寂しさの裏返しか、学生時代はゴンタと呼ばれ近隣を牛耳る不良番長だった。同じ人種の沢村竜平とは因縁絡みでこの頃から面識がある。いつも群がってくる近所の子供たちにファイトマネーで褒美を買ってやったり、後輩の星や入院した沢村の面倒をみたり、義理人情に厚い熱血漢。しかし折角貰った土産物を新幹線のホームに置き忘れて一歩に郵送してもらったり、試合会場に待たせていた後輩の星をそのまま置いてきぼりにしてしまったり、お調子者らしいボケっぷりは愛嬌たっぷりで憎めない。また怖いもの知らずで、一歩の偵察に来た際に6階級も違う鷹村にスパーリングを挑み、舐めてかかる鷹村を本気にさせようと顔面にスマッシュを決めて見せたこともある(もちろんこの後はケチョンケチョンにやられた)。だがこの時の威勢の良さを気に入られ、鴨川ジムの面々とも打ち解けた。自分がおしゃべりなこともあって、物静かな宮田とはあまり馬が合わないようだ(声をかけても宮田が無視することが多い)。
[編集] 得意技
- スマッシュ(フックとアッパーの中間の、斜め下から突き上げる強打。元ヘビー級統一チャンピオンマイク・タイソンと2度死闘を繰り広げたドノバン・”レーザー”・ラドックの得意パンチとして広く知られる)
- 低空スマッシュ
- 利き腕のスマッシュ(サウスポースタイルにスイッチした際の右腕からのスマッシュ)