半導体リレー
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半導体リレー(はんどうたいリレー、英:Solid State Relay 略してSSR)とは、リレー(継電器)と同じ機能を半導体によって作った電気・電子素子である。
[編集] 特徴
従来、コイルと可動接点によって作られていたリレーは、コイルに誘導起電力が発生する為にバイパス回路を設けなければならない、コイルを含む磁気回路にはヒステリシス性により入力されてから出力が発生するまでに遅延が生じる、接点は機械式であるので限られた寿命がある、接点にアークが発生してノイズが生じる事があるなど、非常に欠点の多い素子である。半導体リレーはこれらの問題を解決する。半導体回路のヒステリシス性はコイルに比べて格段に小さい。また誘導起電力が発生しない為、入力回路が簡易になる。接点が存在しない為ノイズ対策が不要になるといった多くのメリットがある。
[編集] 応用製品
- ゼロクロス制御リレー
- 出力が交流をオン・オフする場合において、出力電圧が0Vになった時に切り替えを行う物である。出力電圧が無い時に切り替わるためスパイクノイズが出ず、制御対象の機器の負荷を緩和する作用がある。
- 絶縁リレー
- 入力回路と出力制御回路をフォトカプラで絶縁した物である。入力電圧がTTLレベルと低く、かつ出力回路が高電圧の機器に専ら使われる。
- 低電圧制御リレー
- 従来の接点式リレーは十分な電圧を接点にかけないと接点の絶縁膜を破る事ができなくなって機能しなくなる事がある。半導体リレーではそもそも接点が存在しない為、低い電圧のオン・オフを問題なく行う事ができる。
[編集] 関連項目
- オペアンプ
- デジタルリレー
- プログラマブルロジックコントローラ(シーケンサ)