古代進
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古代 進(こだい すすむ)は、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの主人公。(声:富山敬(1995年に富山が亡くなった為、近年のゲーム版などでは山寺宏一が代役を務めている))
- 宇宙戦艦ヤマトの戦闘班長。
- 作品後半からは艦長代理も兼任。
- さらば宇宙戦艦ヤマトでは死んだ土方竜艦長に代わり新艦長。
- 宇宙戦艦ヤマトIIIでは艦長。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 宇宙戦艦ヤマト
西暦2181年、古代武夫、あき子夫妻の二男として神奈川県三浦半島に生まれる。兄は古代守。22世紀末、地球は謎の侵略者ガミラスから、遊星爆弾の攻撃を受け始め、兄守は結成された地球防衛軍に志願した。進が兄を慰問した帰路、横浜駅にて遊星爆弾に被爆。両親は、同爆弾の直撃で死亡。それまでは、昆虫が好きで争いを嫌悪する優しい性格だったが、両親の復讐を誓う直情的な熱血漢に変貌する。
兄の薦めもあり、地球防衛軍に志願、宇宙戦士訓練学校に入学する。卒業を目の前に、訓練の締めくくりも兼ねて、火星の訓練所兼観測所に配属。火星で島大介と共に、特殊任務(地球脱出計画)用の特別訓練に明け暮れていた。地球司令部からの指示を受け、火星に不時着した宇宙船を島と共に調査する。サーシャを発見するが、彼女は死亡していた。イスカンダルの女王、スターシアのメッセージが入った通信カプセルを回収する。
冥王星会戦で守の乗った駆逐艦「ゆきかぜ」が自ら特攻し帰還しなかった事から、兄を見殺しにしたと、地球艦隊司令の沖田十三を責める。その後、新造なった宇宙戦艦ヤマトの戦闘班長に任命され、戦いの中で次第に成長していく中で、反発していた沖田に対する思いは、徐々に一人の老戦士への尊敬へ、更にはそれを超えた敬愛に変わっていった。太陽系から外宇宙に出る時に行われたフェアウェルパーティでは、共に肉親のいない沖田と古代は、艦長室で酒を酌み交わし、故郷の地球に別れを告げた。
航海の途中、宇宙放射線病の再発で倒れた沖田に代わり艦長代理に就任。病身の沖田を補佐しつつ、遂にヤマトは、イスカンダルに到着しようとしていた。しかし、イスカンダル到達直前、イスカンダルと二重惑星を形成していたガミラスによって、ヤマトは濃硫酸の海に引きずり込まれ、苦戦する。古代は、沖田のアドバイスによって、地下の海底火山脈を波動砲で攻撃しガミラス星に地殻変動をもたらすことによって形勢を逆転、勝利を得た。
しかし、その戦いの後、廃墟と化したガミラス星を眼下に古代は、大きな後悔に苛まれる。「自分達は、幼い頃から、学校でも、社会でも、他人と競争して勝つことを要求されてきた。しかし勝つ者もいれば、負ける者もいる。負けた者はどうなる。負けた者は幸せになる権利は無いのか」と。そして、もともと侵攻してきたとは言え、ガミラスの人々は移住を希望していたのだ。自分達が本来しなければならなかったのは、戦うことではなく、愛しあう事(=相互理解)であったと。
イスカンダル到達後、古代はスターシアによって保護され奇跡的に一命を取りとめた兄守と再会する。そして、出航を前に愛し合う守とスターシアの姿を目の当たりにし、自分と森雪の愛に思いをはせ、そして、地球の復興を決意するのであった。地球到達直前、復讐に駆られるデスラー総統はヤマトへ突入、白兵戦を仕掛け攻撃をかけてくる(この時がデスラーとの最初の対面である)。艦内にまかれた放射能ガスに、雪は必死で放射能除去装置を始動しガミラス兵を撃退する。しかし同時に、生じてしまった空気毒性により仮死に陥ってしまう。古代は愛する人の喪失によって悲しみに暮れる。雪を抱え、第一艦橋から地球を望んだそのとき、奇跡が起こった。蘇生した雪を力強く抱き、古代は、ヤマトは地球に帰っていった。
[編集] さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち
西暦2201年、地球は復興を遂げ、古代は護衛艦艦長として第15資源輸送艦隊の護衛についていた。森雪との関係は進展し、結婚式が間近に近づいていた。そして勤務が明けてちょうど地球帰還の途中に、不思議な謎のメッセージを受信することになる。地球で真田志郎らと解析を進め、それが何かの救援メッセージではないかと突き止めると、地球防衛軍に調査を進言。しかし、内容不正確という理由から一蹴されてしまう。古代達はこれに抗議し、ヤマトで旅立っていく。デスラーとの戦いで自分を守るため森雪を負傷させてしまう。ラストシーンでは戦死した森雪と2人、、ズォーダー大帝の超巨大戦艦への特攻をかける「雪、好きだ、大好きだ。大きな声で言える。僕たちはこの宇宙の中で星になって結婚しよう」…テレサもこれに随行し…閃光一閃。
[編集] 宇宙戦艦ヤマト2
「さらば」と同様のストーリー展開の中、ラストシーンではテレサに島大介を預かる。ズォーダー大帝の超巨大戦艦へは特攻しない。
[編集] 宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち
艦長代理として新人乗組員を鍛えまくる。デスラーとの共同戦線の中で友情のような物が芽生えてくる。戦闘班ブラックタイガー隊員の坂本茂に手を焼く。
【アウトライン】 白色彗星帝国との死闘後しばらくしてからのヤマトへの新乗組員を迎えた新たなるヤマトのストーリー。映画「さらば宇宙戦艦ヤマト」の続編ではなくTVアニメ「宇宙戦艦ヤマト2」の、後の時代背景がバックグラウンドとなる。艦長代理には古代進、航海班長は島大介、技師長は真田士郎、機関長には、かつての機関長、徳川彦左衛門の部下であった山崎奨(やまざき しょう)、新任の戦闘班長見習いの北野哲(なぜかコスチュームは白地に緑色の航海班仕様、声優は二期ルパン三世やキャプテンハーロックの井上真樹夫)、艦載機コスモタイガー隊長見習いの坂本茂(声優はカイ・シデン古川登志夫)、機関室隊員として徳川彦左衛門の孫である徳川太助(声優はガンダムのアムロでお馴染みの古谷徹)。 TV放映当時としては、非常に豪華な声優キャストと思い切った第2期のヤマトへの架け橋となったと言える豪華キャスト。
【ストーリー】 白色彗星帝国との死闘後しばらくの時を置いて、ヤマトはマゼラン星雲のガミラス及びイスカンダルの二重惑星へ新乗組員と共にテスト航海に赴くが、そこで無人のガミラス星より資源を強奪する暗黒星団帝国及び母星を忍ぶデスラー総統の残存部隊と接触、開戦した。帝国によるガミラスのガミラシウムとイスカンダルのイスカンダリウムの過剰搾取により、ガミラス・イスカンダルとの二重惑星構造が破綻、イスカンダルは暴走する。イスカンダルを追う形のヤマトとデスラー、ヤマト・デスラーの共闘による帝国の巨大戦艦ゴルバとの死闘の末、敵艦隊には勝利するがスターシャは戦いの犠牲となる。そしてヤマトは、スターシャの夫であり、古代進の兄である古代守と娘サーシャを回収し地球への帰途に着き物語は完結する。この後は映画「ヤマトよ永遠に」に続く。
【総評】 後の映画「ヤマトよ永遠に」の序章であり、TVのみのアニメ作品ではあるが、後のヤマト作品のスターティング・グリッドにもなった作品である。一方では映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」でヤマト完結と思慮する往年アニメ信者からの反感の元凶にもなった作品である。
[編集] ヤマトよ永遠に
山南艦長の下、戦闘班長としてヤマトに乗り組む。人工惑星デサリアム星にて山南艦長が戦死、指揮をひきつぐ。
[編集] 宇宙戦艦ヤマトIII
ヤマト艦長に任命される。 ヤマトとともに第二の地球探しに出発する
[編集] 宇宙戦艦ヤマト完結編
ハイパー放射ミサイルにより多くの犠牲者を出した責任を感じ自ら艦長を辞任するも、出航前のヤマトに戻る。 沖田十三艦長の下、ヤマト戦闘班長を命じられる。 ラストシーンにて森雪と"結ばれる"