安尾信乃助
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安尾 信乃助(やすお しんのすけ、本名安尾信介。1967年7月16日 - )は、吉本興業所属の日本のお笑いタレントである。吉本新喜劇で活躍している。兵庫県神戸市出身。育英高等学校卒業、NSC7期生。同期には雨上がり決死隊、矢部美幸(元ちゃんねるず・ナインティナイン矢部浩之の実兄)、なるみ(元トゥナイト)、高山トモヒロ(ケツカッチン、元ベイブルース)などがいる。AB型。172㎝58㎏の中肉中背の体格で、特徴はボンヤリした風貌。
[編集] 芸歴
1989年、吉本新喜劇やめよっカナキャンペーンで心斎橋筋2丁目劇場から新喜劇へと移る。辻本茂雄、石田靖、吉田ヒロらとは新喜劇では同期入団である。入団時の芸名は安尾信助。1998年に安尾信乃助に改名。
長らく端役クラスが続いたが、セリフが増えボケ担当に転じてからは、その独特のおとぼけなキャラクター(疑問形の誤用をはじめとする数々のギャグ)が評価され、副座長クラスで出演。舞台に入場時とにかくボケる。ボケてボケてボケまくる。どの座長でも使いやすいキャラクターで、浅香あき恵同様ほぼ毎日NGKに立つ。休演の方が珍しいくらいである。辻本が舞台に立つときは共演する可能性が高い。 桑原和男や池乃めだかのように、横から茶々を入れてさらに落とす芸風。最近は茂造じいさんのようなトラブルメーカー的な役も多い。
[編集] ギャグ
お約束の茶々いれ。共演者はみな翻弄される。
- 初回入場時のお約束
- (安尾)「お邪魔しますか?(ヤクザ役)邪魔するか?」
- (他の人)「『お邪魔しますか?』って聞かれても。」又は「いや、あなたすでにお邪魔してますし、そこは『か』はいらないですから」
- (安尾)「ああ、『か』いらない?」または「聞いたらダメ?」その後で「みなさん、お元気です。」
- (他の人)「そこは『か』いるやろ!お元気ですか、って聞くんですよ」
- (安尾)「お元気ですか?」
- (他の人)「ええ、元気ですけど」
- (安尾)「私、○○をしてます安尾と言いますか?」
- (他の人)「聞くな!!」又は「知らん!!!」
- (安尾)「安尾といいます…が」
- (他の人)「あ、『が』かいな?ちゃんと点々を付けて」
- (安尾)「点々を?」と言い、「××ざん゛ば、い゛ら゛っじゃい゛まずが」
- (他の人)「全部付けんでええねん!分かりづらいやろ!普通に言えや」または「誰が全部付けれ言うたか!全部じゃないで!ポイントポイント」
- このあとに:
- (安尾)「あなたたちは誰ですか?」
- (他の人)「せやから聞くな!…今のはええねん。ややこしなー。」
- ある時は:
- (他の人)「何の用件ですか?」
- (安尾)「いやぁ、聞かれても…。」
なお、この逆は通じないことがままある。また、これ以降の安尾のギャグは、「おじゃまするかも」、さらに「おじゃまするはず」に変わる。
- 遅刻バージョン。
- (安尾)「遅れてすみませんでしたか?」
- (他の人)「聞くな!かいらないですから。」
- (安尾)「○○さん怒ってはるんです。」
- (他の人)「そこは『か』いるやろ!「怒ってるんですか?」って言う風に」
- (安尾)「○○さん怒ってはるんですか?」
- (他の人)「そらぁ、怒るわ!・・・・・」など
- 誰かと相談していてある案が出た時(安尾)「ちょっとまて!俺はその意見には賛成や」(他の人)「ほなええやん!」
- 「やってええことと悪いことがあるでしょ」と相手に言った後、「まあ、今のはええけど」「別に悪気があってやったわけやないやろ」などと言う。
- 「そんなことははよ言えや!」と言われると、早口言葉で繰り返す。
- (出番終了時)「これだけははっきり言っときますが、くれぐれも!ホホ~、ホェヨオォオ~~」(他の人)「はっきり言えや!」
- モノマネ(桂小枝『桂小枝で~す』、柴田恭兵、大滝秀治『つまらん、箱の中身はつまらん』、日本昔話の常田富士男『ばあさんや~オラ~あんころ餅が食いて~だ~』など)。かつては大山英雄による福山雅治の真似に対抗する形で出されることも多かった。どれもかなり似ており、誰かが似てない物真似をして「全然似てないわ!」と突っ込まれた直後に出される場合、「いや似てるけど!」と突っ込まれる。
- 誰かに突き飛ばされると舞台から見えなくなるまで転がっていく。しばらくしてから、「止めて~」と叫びつつ、反対側から転がりながら戻ってくる(戻ってきた際に、「ただいま」「おかえり」と続く場合もある)。
- ヤクザがきて争っているときに「待てコラ~!」と発して「あとでかけなおすから・・・」(携帯電話で話をしていたと言うオチ)
- 「社長ー、社長ー」や「親分ー、親分ー」「警部ー、警部ー」「こっちですよー」と呼んでおいて「って言ったら誰か来ると思ったでしょ?」と言い、「なんやねんそれ?」と突っ込まれ、誰も来ないなら「いや、誰か来るかなぁと思って・・・。」(最近は、「いや、来るんですよ」ともう一回呼ぶことが多い)「けぇへんやん、あんた、大丈夫か?」と突っ込まれ、「大丈夫ですか?」とまたきいて「聞くな」とさらに突っ込まれ極限までぼける。
- 緊急事態で助けを求めに行くときに「走ったら間に合います、走ったら」と言いつつゆっくり歩く。
- ピンチのとき、わざと極端な小声で「誰か誰か~助けてください~」
- 恋愛関係の内場を見ると、「この方は勝則さんのこれですか?」と言い、親指と人差し指と小指を立てる。「どれや!?」と突っ込まれる。
- 朗報を知らせるふりをして「~~~だったらよかったのに・・・。(例:あ、ええ方法思いついたらよかったのに」(他の人)「なんやねん!『よかったのに』かい!」
- 「非常に言いにくいんですが、東京特許許可局」(「そりゃ早口言葉やから言いにくいやろ」とつっこまれる)
- ロシアンルーレット(辻本、烏川、安尾ヤクザ3人組での出演時に披露する)
- 安尾「まどろっこしいことは止めにして、ロシアンルーレットで勝負や。」
- 悪役「ほう…。」
- 安尾「弾倉は6つ…その中に弾は6発。」
- 悪役「死んでまうやろ!」
- 安尾「お前からやれ!!」
- 悪役「いやや。お前からやれ」
安尾が渋々頭に銃口を向けるが、避けようとする。
- 悪役「危ない!危ない!」
- 安尾「引き分けや。」
兄貴分の辻本のところへ戻る。
- 安尾「兄貴、引き分けです。」
- 辻本「アホか!!普通一発や。」
- また、何か3人で相談中に、「そうや、3人でええ方法考えるってのどう?」『今考えてるやん』などもある。
- 警察官役として登場した際に「何かあったらいつでも連絡してください、えぇと○曜日に連絡してください」『いつでもちゃうんかい?』「じゃ、いつでもで!!!いいです!!!あ~あ~あ~ほな、いつでもええ」などとダルそうにいう。
- (借金や離婚などに追い詰められ)悲惨な目に遭った時に「もう至れり尽くせりですわ。」といい、周りから「踏んだり蹴ったりやろ。よう似てるけど意味ちゃうで。」と突っ込まれる(最近は見られない。)。
- 辻本や小籔と絶妙なコンビネーション(2段ボケ)を発揮すると互いに目配せする。
- 社長の役などで登場した場合悪い方向の励ましをワザとする、『心配しろ(はい?)いや、安心しろ』『サッパリね、(は?)いややっぱりねでした』(普通間違わんでしょ??)
- 池乃めだかが共演者やマドンナがトラウマを持っているという事実を知るとボケるように、安尾も『それで最近中田は引退したんですか』などと意味不明なことをいい、関係ないわとつっこまれる。
- ヤクザに殴られそうになったとき、「俺に触ったらヤケドするでぇ!」と言って、殴られると「熱っ!」と叫び、「お前がヤケドしとるやないか!」と突っ込まれる。
- ちなみに、現在のキャラクターが成立する以前は、ヒロイン役の恋人を自称して登場するが、話しているうちに徐々に異様な行動が明らかになり「それあんたストーカーですやん!」と突っ込まれるキャラなどを演じていた。
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