完全大血管転位症
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完全大血管転位症(かんぜんだいけっかんてんいしょう、Complete transposition of great arteries; TGA)は、大動脈と肺動脈の起始部に奇形を生じる先天性心疾患。新生児にチアノーゼを生じる代表疾患である。
完全大血管転位症のデータ | |
ICD-10 | Q20.3 |
統計 | 出典: |
世界の患者数 | 人 (20xx年xx月xx日) |
日本の患者数 | (20xx年xx月xx日) |
○○学会 | |
日本 | 日本○○学会 |
世界 | 世界○○学会 |
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目次 |
[編集] 定義(概念)
大動脈が右心室から、肺動脈が左心室から起始するために高度のチアノーゼを生じる疾患。
[編集] 病態
心室中隔欠損、動脈管開存、卵円孔開存のいずれかが必ず合併する。合併しなければ動脈血を全身に送れないため当然のことではある。静脈血が右心室から大動脈へと流れるため、重度のチアノーゼとなる。
[編集] 分類
- 1型
- 心室中隔欠損がなく卵円孔開存が見られる
- 2型
- 心室中隔欠損が見られる
- 3型
- 心室中隔欠損に肺動脈狭窄が合併
[編集] 症状
特有な症状はなく、チアノーゼ、多呼吸、哺乳力低下が見られる。
[編集] 検査
[編集] 診断
肺への血流が多いにもかかわらずチアノーゼがある場合に疑う。
[編集] 治療
かつてはバルーン心房中隔裂開(BAS)法によってチアノーゼを軽減させた後、1~2歳まで発育するのを待って大静脈血を左心室に流入させるムスタード手術が行われていたが、現在では新生児期に大動脈と肺動脈をスイッチさせるJatene手術が主流である。3型では心室内血流転換と右室流出路形成を組み合わせたRastelli手術が行われる。
[編集] 予後
Jatene手術は成功率が高く、また根治手術となるが、将来肺動脈狭窄症を起こす危険性がある。治療を行わなかった場合は乳児期に大半が死亡する。
[編集] 診療科
[編集] 関連項目
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