悲しき天使
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悲しき天使 (Those Were the Days) は、イギリスのヒット・ソング。原題は、直訳すると「あの頃は……の日々だった」という意味であり、歌詞の大意は、壮年期の人間が、青春時代を思い返してロマンティックに美化するというものである。したがって、日本語訳の名称は、英語歌詞の内容とは何の関係もない。
イギリスで活躍したアメリカ合衆国出身の歌手、ジーン・ラスキンの作詞作曲とされているが、正確に言えば、ロシアもしくはウクライナの歌謡曲をラスキンが編曲したものにほかならない。
より厳密に言うならば、コンスタンチン・ポドレフスキー(Konstantin Podrevsky)の詩にボリス・フォーミン(Boris Fomin, 1908年~1948年)が、クレツマーないしはジプシー音楽の様式で曲づけした歌“Дорогой длинною”(この道に沿って、この道を)にほかならない。ソビエト連邦からの亡命者によって欧米に広められるうち、いつしか作者不詳の「ロシア民謡」と呼ばれるようになり、その後1962年にラスキンが自作として発表したために、ラスキンの作品と呼ばれるようになったらしい。
1968年にポール・マッカートニーが、弱冠18歳のフォーク歌手メリー・ホプキンをプロデュースして「悲しき天使」のシングルを発表し、国際的にヒットし、その後さらにスペイン語版、ドイツ語版、ヴィッキーによるフランス語版もリリースされた。なお、シングル「悲しき天使」は、アップル・レコードから発売された最初のレコードである。
日本では、漣健児によって訳詞が付けられ、森山良子や広川あけみによってカバーされた。ブラジルでは、この旋律がテレビ番組のオープニング・テーマに利用されたため、曲名を知らぬままにこの旋律に親しんでいる人々が多いといわれる。
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オリコン週間シングルチャート第1位 1967年1月27日付 |
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前作: ピンキーとキラーズ 『恋の季節』 |
メリー・ホプキン 『悲しき天使』 |
次作: ピンキーとキラーズ 『恋の季節』 |
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