戦略的補完性
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ゲーム理論においては、自分の利得を最大化する最適応答戦略を決める。自分の努力だけでは利得は決まらないし、他人の利得への影響もある。
自分の行為は、周りのインセンティブに反応した結果である。自分がどれだけの努力するかは 、他の(n-1) 人の努力によって変わってくる。
すべての人にとって自己の利益が最大化していて、いったんナッシュ均衡に至ってしまうと、そこから変わっていこうとするインセンティブが存在しない。ナッシュ均衡でPositive Spilloversがある場合、協力的均衡はもっと高いとこにある。
そのような時、誰かが負担と感じない程度のほんの少しだけ努力を増やしたとすると、望ましい均衡点はより高い協力均衡点へと移る。
戦略的補完性が存在する場合、乗数効果が存在し、自分の最適な行動も上がっていく。
他人よりもちょっと努力することで、乗数効果で均衡点が高いところに向かっていく。
スタグハントは、戦略的補完性のある経済状態の基礎的要素でもある。 参照:スタグハントゲーム
スタブ
ゲーム理論のトピックス | |
定義 | 協力ゲーム - 非協力ゲーム |
均衡 | ナッシュ均衡 - 部分ゲーム完全均衡 - ベイジアン・ナッシュ均衡 - 逐次均衡 - 完全均衡 - 合理化可能性 - 進化的に安定な戦略 - パレート最適- 戦略的補完性 |
ゲームのクラス | 標準型ゲーム - 展開型ゲーム - 提携型ゲーム - 完全情報ゲーム - 不完全情報 - 繰り返しゲーム - ゼロ和 - 非ゼロ和 - 二人零和有限確定完全情報ゲーム |
ゲーム | 囚人のジレンマ - チキンゲーム - スタグハントゲーム |
理論 | ミニマックス法 - フォーク定理 - コアの極限定理 |
関連項目 | 数学 - 経済学 - 進化論 - 集団遺伝学 - オペレーションズリサーチ - 社会生物学- 環境社会学 |