施耐庵
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施耐庵(したいあん)は、中国の小説で四大奇書の一つである水滸伝の作者であるとされる人物。
明のころの人と思われるが、水滸伝の作者として名が見えるのみで他には現れない。また、中国の作家が本名で小説を書くことは通常ありえないため施耐庵が何者であるのか、実在したのかさえもよくわからない。 水滸伝自体がもともと講談として行われてきた物を小説にまとめたものであり、何人もの手によって成立したと考えられる。現代米国映画界でのアラン・スミシーや現代日本に於ける矢立肇、八手三郎のように、どうしても作者の名が必要なときには「施耐庵」ということにするのが慣例となっていったとも考えられる。
20世紀後半になって、江蘇省に施耐庵の家があったという話が持ち上がった。 中国共産党の世になって、水滸伝も「農民による正義の決起の物語」ということにされ、作者の施耐庵は偉大な革命思想家であると見られ、その偉大な人物が影も形もないのでは寂しいということででっちあげられた話だったと言われる。