栗東トレーニングセンター
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栗東トレーニングセンター(りっとう-)とは、滋賀県栗東市にある、日本中央競馬会(JRA)の施設(トレーニングセンター)である。西日本における中央競馬の調教拠点である。
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[編集] 概要
開設は1969年11月11日。それまで関西所属馬(俗に関西馬と呼ばれる)の調教は主として京都・阪神・中京の各競馬場で行われていたが、調教トラックが少なく、十分な調教ができなかったことや、平坦なコースばかりであった(関東の東京・中山には坂がある)ことから、長らく関西馬は劣勢で当時は「東高西低」と揶揄され続けていた。この状況を打破すべく、中央競馬としては初めての本格的な調教専用トラックを開設し、ここに各競馬場の厩舎群を集約移転させた。
現在はトラック4コースと坂路コースの5つからなり、トラックのC、Dの各コースと坂路コースには木片を敷き詰め、競走馬の脚部負担を抑える効果があると期待がもたれている「ウッドチップコース」を採用している。
これらの先進の調教設備を美浦に先んじて整備させ質的にも充実を図り、特に1985年に設置された坂路コースにおける競走馬の鍛練のノウハウが確立された1988年以降は、毎年関東馬の年間勝利数を上回り、関東圏の競馬シーンにおいても特別競走や重賞競走などで地元の関東馬を圧倒する状況が続いている。
現在は勝利数こそ若干差を詰められているものの、獲得賞金額や優勝レースのタイトル数についてはいまだ完全に水を空けている状況である。また、平成以降、一時は栗東トレセンの代名詞にもなった坂路コースをはじめとして、栗東で取り入れられた各種施設や新機軸、他にも関西・関東間などの長距離の直前輸送など、栗東の厩舎が考案したノウハウの成功を見て、これを美浦の厩舎が追随するというパターンが幾度となく繰り返されている。なお、栗東の隆盛については1987年に武豊騎手がデビュー、関西圏を活動の中心とした活躍を続けている事も理由の一つであるとも言われている。
[編集] 主な厩舎および活躍馬
- 池江泰郎厩舎:メジロデュレン、メジロマックイーン、ステイゴールド、トゥザヴィクトリー、ディープインパクト、ノーリーズン、ゴールドアリュール
- 角居勝彦厩舎:デルタブルース、カネヒキリ、シーザリオ、ハットトリック、ウオッカ
- 松田博資厩舎:コスモドリーム、ベガ、アドマイヤドン、タイムパラドックス、アドマイヤキッス、アドマイヤムーン、ドリームパスポート
- 松田国英厩舎:フサイチエアデール、クロフネ、タニノギムレット、キングカメハメハ、フサイチリシャール、ブロードアピール、ゴールドティアラ、ダイワエルシエーロ
- 音無秀孝厩舎:ユーセイトップラン、リンカーン、オレハマッテルゼ、サンライズバッカス
- 橋田満厩舎:サイレンススズカ、アドマイヤベガ、アドマイヤマックス、アドマイヤコジーン、アドマイヤグルーヴ、スズカマンボ、アドマイヤメイン、スズカフェニックス
- 森秀行厩舎:シーキングザパール、アグネスワールド、エアシャカール、ノボトゥルー、スターキングマン、シーキングザダイヤ
- 白井寿昭厩舎:ダンスパートナー、スペシャルウィーク、アグネスデジタル、メイショウボーラー、フサイチパンドラ
- 池江泰寿厩舎:フサイチジャンク、ドリームジャーニー
- 橋口弘次郎厩舎:レッツゴーターキン、ダンスインザダーク、ツルマルボーイ、ザッツザプレンティ、ハーツクライ、ロジック
[編集] 外部リンク
[編集] 関連項目
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