桑都日記
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桑都日記(そうとにっき)は、八王子千人同心組頭塩野適斎が、文政期から天保期にかけて編纂した八王子地方の地誌書。書名の桑都とは、織物の町・八王子のこと。
1827年(文政10年)に正編15巻23冊、図解1巻2冊が完成。1834年(天保5年)に続編24巻24冊、図解1巻1冊を脱稿し、正続合わせて江戸幕府に献上した。八王子地方の歴史研究の第一級資料(ただし出版に至らず)。多年の調査と膨大な資料をもとに、1582年(天正10年)から1824年(文政7年)までの243年間を、八王子千人同心と地域の事項を編年式に解説を加えたものである。「桑都日記」(極楽寺蔵)は東京都有形文化財(古文書)に指定され、現在八王子市資料館に寄託されている。2002年度(平成14年度)に修復がほどこされた際、表紙の芯紙から「新編相模国風土記稿」津久井県之部の草稿の一部が発見され、初めて現物があることが確認された。