横山宏
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横山 宏(よこやま こう、1956年6月15日 - )は日本のイラストレーター、モデラー。武蔵野美術大学卒。福岡県出身。代表作に『マシーネンクリーガー(S.F.3.Dオリジナル)』がある。
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[編集] 概略
SF小説の挿絵や映画・ゲーム・玩具のメカデザイン、立体物を数多く手掛けている。 同業者には小林誠がいる。初期はペン画と水彩が主な作風だったが近年はMacとPainterによる油絵調の重厚なタッチの作品が多い。日本SF作家クラブ在籍。2007年、「日本SF大賞」受賞。口癖は「かっちょいい!」。
[編集] 作風
モデラーとしてもオリジナリティ溢れる作品を多数世に送り出しており、イラストと模型を中心にボーダーレスに活躍している。 想像上のロボット等をまるで実存するかのように仕上げる氏の高い塗装・工作技術は長い模型歴に裏打ちされたものである。また、模型の表現手段としてパーツ・コラージュを多用する。既存の車、ガンダム等の各パーツを奇想天外なアイデアでまとめあげ、全く別の作品を作り上げるその才能はまさに唯一無二といえるだろう。作品の多くが卵型(もしくはそれに近い形)であるのは「人間がものを見たときに一番安心するのが卵型だから」というこだわりによるもの。
[編集] マシーネンクリーガー
代表作のひとつ「マシーネンクリーガー」は、テレビアニメ等のメディア展開がほとんどされていないのにも関わらず20年以上熱狂的なファンによって支えられ、未だに20年以上前に産み出されたロボットデザインが新規のファンを増やし続けるという驚異的な歴史を持つ。そのファン層の厚さから、かつて横山氏にあこがれた少年達が成人した後自身のゲーム作品のデザイナーとして氏を起用するようになる。 (元スクウェア・エニックスの坂口氏はこのことを公言している)。 横山氏は旧SF3Dの企画当初からロボットデザイン、模型製作をほぼ全てを氏が担当して いるため、マシーネンクリーガーの熱狂的なファンからは「御代」「師匠」 「先生」「神様」と呼ばれる。 海外にも熱狂的なファンがおり、マシーネンクリーガー(NITTO版)のプラモデル キットは常にプレミア価格で取引される。 また毎年春と夏に開催されるワンダーフェスティバルでは 数多くのディーラーが横山氏のオリジナルモデルを可能な限り再現した ガレージキットを販売し、人気ブースの一つになっている。 最近では、横山氏がデザインしたものを、一般ディーラーに製作を依頼し、 氏が監修するというスタイルをとることもある。
マシーネンクリーガーと呼ばれる商品名も 裁判以前は、「SF3D」という商標で ホビージャパン社より連載される企画のひとつだった。 裁判とは、ホビージャパン社と横山氏との間で争われた 「SF3D」と呼ばれる商品に対しての 意匠権と商品化権を巡り5年の長きに渡り争ってきたもので 1999年和解が成立し SF3D=マシーネンクリーガーは、同社と横山氏との共同著作と 認められる事になった。
ちなみに「SF3D」とは、ホビージャパン連載当時の社長の命名で 「エスエフサンデー」が正式名だが 横山自身が「サンデー」を嫌い「スリィーディー」と嘘の呼び方し 読者に浸透させた経緯を 「SF3D」誕生から25年後に告白した。
[編集] 人柄
作風だけにとどまらず、親しみやすく明朗で豪快な人柄に惚れるファンは多い。 自身の作品のファンを大切にすることでも有名で、インターネット黎明期において ファンの開設するホームページに突然未発表の作品を送るなどお茶目でサプライズ好きなところもある。またサッカーファン、アルファロメオファン、軍事ヲタクでもあり、サッカーにおいては観るだけでなく参加する事もある。なお、マシーネンクリーガー名義で初となる作品・設定集である「マシーネンクリーガー・エンサイクロペディア」ではその推薦文を当時のナイキ米国本社社長、マーク・パーカー氏が務めるなど、幅広い交友関係で知られる。
[編集] 関連項目
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