無所属
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無所属(むしょぞく)とは、組織やグループなどに所属していない人、または、その状態。
政治の世界では、政党や派閥に属していない人物の事をこう呼ぶ。国政で無所属の人物は資金、人員、国会での発言権などの面で、組織からのバックアップを受けられず、何かと苦労する事が多い。
だが元ライブドア社長の堀江貴文のように、無所属という建前ではあるが政党のバックアップは受ける無所属の人物や、郵政民営化に反対して公認をもらえず無所属で出馬して当選した野呂田芳成や参議院議員の松下新平のように、政党と統一会派を組む人物も存在する。
一方、地方議会・首長はかなり様相が異なり、公明党を除き、政党の党員であっても、選挙には無所属として立候補することが多い。特に、都道府県知事は2007年現在、全員が無所属として当選した人物である(政党公認で知事となったのは、1996年の富山県知事選に自由民主党公認で当選した中沖豊が最後)。こうした議員・首長の多くは、「保守系無所属」と呼ばれる自民党員か、それに近い政治的立場の持ち主である。
また、元々ある政党に所属していて、何かの理由で政党から除名(または離党)となり無所属で再出馬する例もある(例 田中真紀子、柿沢弘治)。
大日本帝国憲法下に存在した貴族院の場合は更に複雑で、貴族院議員は非政党員である事が事実上の慣例となっていたため、ほとんどの議員が法律上においては無所属であった。だが、実際にはその大半が政党に替わって組織された院内会派に属しており(政党系・非政党系など会派によってその位置付けは異なる)、一般にはこうした会派に属していない議員のみを慣習的に無所属と呼んだ。だが、一部の無所属議員達が会派所属の議員に比べて議員活動に不利な無所属議員が活動しやすいように便宜的に「無所属」を正式名称とした会派を結成した時期もあった。勿論、こうした会派にも参加しなかった議員もおり、紛らわしい事から無所属会派を無所属団、後者の議員を「純無所属」と呼称して区別を行った。
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