自己組織化
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自己組織化(じこそしきか)とは、生物のように他からの制御なしに自分自身で組織や構造をつくり出す事をいう。 自発的秩序形成とも言う。英語では「Self-organization」や「Self-assembly」と言われる。 生物は、DNAを設計図として原材料から自ら機能を持った組織をつくり出しているもっとも有名な自己組織化の例である。
また、学習したときなどに脳内などで起こる神経回路の構築も自己組織化の一つであり、脳をモデルにした自己組織化写像が研究されている。
生物は複雑な例ではあるが、雪の結晶の生成などの結晶成長も自己組織化の一つである。
化学分野でも、自己組織化は盛んに研究が行われている。比較的小さな分子が自然に集まって高次構造を構築するものとしては、超分子や自己組織化単分子膜(Self-Assembling Monolayer, SAM)、ミセル結晶、ブロックコポリマーなどがあり、メソポーラス材料の作製などに利用されている。最近では、これ等の現象を利用して集積回路の作成なども研究されている。これが可能となれば、現在行われているリソグラフィを用いた手法に代わって、ナノデバイスの大量生産を可能とする技術になるものと期待されている。また、この延長上にはナノマシンの作製なども考えられている。
また、近年では経済の分野でもポール・クルーグマンらが自己組織化という言葉を使用している。
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