豚汁
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豚汁(ぶたじる、とんじる)とは、豚肉の薄切りと野菜を煮込んで味噌で調味した料理。普通の味噌汁と違うのは、蒟蒻(こんにゃく)、牛蒡(ごぼう)などの具材をたっぷりと入れる為、単に汁としてでは無く単品で副食にもなり得る料理であり、また、これらのあくの強い素材と油分の多い豚肉と味噌とのハーモナイゼーションは日本国外でも人気があり、[1]他の汁物には見られない特徴がある料理である。加えて、入れる具材の多さから比較的栄養のバランスが取れており、また地域によって具材が異なり雑煮と同じく地域色が強い料理である。
発祥については諸説あるが、旧日本海軍においてカレー粉の代わりに味噌を入れて作ったことから始まったという説、けんちん汁に肉を入れたという説、ぼたん鍋を参考にした説が有力である。豚肉を具材として使用する特徴から、明治時代以降に発達した料理とする説が有力である。
なお、NHK放送文化研究所の研究員、塩田雄大の研究によれば、主に東日本では「とんじる」、西日本と北海道では「ぶたじる」、新潟県では山間部を中心に「スキー汁」と呼ぶ地域が多く、全体の比率は若干「とんじる」と呼ぶ率が高いとされる。
[編集] 材料
豚汁に用いる材料には地域差・家庭差があるが、ここでは一般的と思われるものを挙げる。
[編集] 作り方
調理方法は庶民的料理ゆえに地域や家庭などで様々なバリエーションがあるため、必ずしも下記が正解とは限らない。
作り方1
- 豚肉・野菜を食べやすい大きさに切る。
- だし汁を加えて煮込む。
- 煮だったら、こんにゃくをいれる。
- 材料が柔らかくなったら、味噌で味付けをする。
作り方2
- 豚肉、野菜を食べやすい大きさに切る。
- 野菜を水からゆでる。その間に、豚肉を熱湯に15秒くぐらせる。
- 野菜が柔らかくなったら、味噌を加える。
- 豚肉を加える。
- 再度味噌を加える。
- ねぎを加える。