起利錦利郎
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起利錦 利郎(きりにしき としろう、1962年8月31日 - )は、東京都大田区出身の元鏡山部屋の力士。 本名は山田利郎(やまだ としろう)。身長188cm、体重178kg。得意技は右四つ、寄り。自己最高位は前頭2枚目。愛称は「キリちゃん」。よく麒麟児にまちがわれた。
幼いころから運動が大嫌いで、それでいて食べてばかりいたのでとても太っていた。何をやらせても鈍くさく、周りの子供たちからは手ひどいいじめを受けることもあった。あまりのものぐさぶりに、太っていて利益のある商売は力士だけという理由で周囲から角界入りを勧められ、本人も当時非常に厭世的になっており、別にいつ死んでもかまわないという投げやりな心境に陥っていたため入門を決意。昭和53年3月場所、鏡山部屋より初土俵。当初はいじめられたり稽古が泣くほどつらいということで何度も脱走を繰り返したが、そのつど兄弟子から鉄拳制裁をうけ部屋に戻される。そのうち開き直りの心境に達し、稽古に精進。昭和61年1月場所、苦節8年で新十両。そこからはトントン拍子の活躍で同年7月場所、新入幕。入幕4場所目の昭和62年3月場所、千代の富士より初金星を挙げる活躍をするも上位では勝ち越しできず三役にはまったく及ばなかった。巨大な体躯を利しての強烈なぶちかまし・太いかいなをぐいぐいこじ入れてくる強引な相撲ぶりで、若い女性から圧倒的な支持を受けていた。元バレンタインチョコレート獲得率角界ナンバーワン。意外に稽古熱心だったが、晩年は太りすぎて怪我が多く平成7年11月場所引退し、年寄立川を襲名し、鏡山部屋で後進の指導に当たっている。指導は陰気な性格も伴って今ひとつという声が強い。東京出身だが、群馬県出身で届け出ていた。
歴史小説に目がなく、巡業先では何をおいても古戦場を訪れ、旧跡に足を運ぶ。へビーメタルマニアとして知られ、現役時代は『BURRN!』誌に連載を持っていたほどである。
[編集] 主な戦績
[編集] 四股名履歴
- 山田→山田錦→起利錦
[編集] 関連人物
- 磯野貴理子(キリつながり)
- 北斗晶(友人)
- 北勝力英樹(親しい力士)
- 琴錦功宗(親しい力士)
- ばんばひろふみ(好きな歌手)
- 松居直美(好みのタイプ)
- 徳永直(好きなプロレタリア作家)
- 古畑任三郎(好きなテレビ番組)
- 司馬遼太郎(尊敬してやまない小説家)
- 小渕恵三(同郷で親交)
カテゴリ: 群馬県出身の大相撲力士 | 1962年生 | 東京都出身の人物