踊る人形
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「踊る人形」(おどるにんぎょう、The Adventure of the Dancing Men)は、アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle、1859年 - 1930年)の短編小説で、シャーロック・ホームズシリーズ作品の1つ。「ストランド・マガジン」1903年12月、「コリヤーズ・マガジン」1903年12月5日号初出。『シャーロック・ホームズの帰還』(The Return of Sherlock Holmes、1905年)に収録されている。
換字暗号を用いた小説として有名である。
表題は、一般に「おどるにんぎょう」と呼ばれているが、原題を見ると「おどるひとがた」のほうが適切かもしれない。訳者の延原謙は読み方については触れていない。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
シャーロック・ホームズのもとに、ノーフォークに住むヒルトン・キュービット氏から謎の絵が送られてくる。いろいろな姿の人形がいくつも並んだ絵で、ワトスンは子供の落書きではないかというが、ホームズはもっと重要なものだと考えているようであった。
キュービット氏自身がホームズのもとにやってきて、この絵を見て妻がおびえているという。また2週間して、新しい絵が道具小屋に描かれたとキュービット氏から知らせが入る。消したあと、次の日にまた別の絵が描かれており、最初のものと合わせて4種類の絵が材料としてそろった。
その2日後、また新しい絵が日時計の上に描かれたとキュービット氏から手紙が届き、その写しもつけられていた。ホームズはそれを調べ、事件が急を告げていることに気づく。その晩の汽車はすでになく、翌朝いちばんの汽車でノーフォークに行くことになった。
ノーフォークに着いたホームズとワトスンは、すでに悲劇が起こってしまったことを知る。キュービット氏と妻が撃たれ、キュービット氏は死亡してしまったというのである。警察は夫が妻を撃ち、そのあと自殺を図ったか、その逆だと考えていたが、ホームズは外部の侵入者がいたと断定し、第三の弾丸を窓枠の下に発見する。
ホームズは暗号を解読し、ある宛先に手紙を書いた。そこに犯人がいて、これからキュービット邸にやってくるようにしたというのである。
[編集] 『踊る人形』について
『踊る人形』とは、この作品の中で用いられた暗号の通称で、換字式暗号である。旗を持った人形を語の区切りとし、腕や足の有無、折り曲げ方で文字を表現する。
[編集] 文献
- 『シャーロック・ホームズの帰還』、延原謙(訳)、新潮文庫、1953。 ISBN 4102134026
- 『踊る人形』、山中峯太郎(訳)、ポプラ社文庫 25、1976。 ISBN 4591008630
- 『シャーロック・ホームズの帰還』、シャーロック・ホームズ全集、小林司、東山あかね、高田寛(訳)、河出書房新社、1999。 ISBN 4309610463
- 『ホームズの帰還』、シャーロック・ホームズ全集 8、講談社インターナショナル、2000。 ISBN 4770025750
[編集] 関連項目
カテゴリ: シャーロック・ホームズ | 暗号記事