69/79式戦車
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69-II式戦車 | |
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性能諸元 | |
全長 | 9.22 m |
車体長 | 6.23 m |
全幅 | 3.29 m |
全高 | 2.80 m |
重量 | 36.5 t |
懸架方式 | トーションバー方式 |
速度 | 50 km/h |
行動距離 | 430 km |
主砲 | 59式56口径100 mmライフル砲 |
副武装 | 54式12.7mm機関銃 59式7.62 mm機関銃 |
装甲 | 砲塔前面部 203mm 車体前面部 100mm |
エンジン | 12150L-BW 4ストロークV型12気筒 水冷ディーゼルエンジン 580hp |
乗員 | 4名 |
69式戦車(69式主战坦克・WZ-121)/79式戦車(79式主战坦克・WZ-121D)は59式戦車をベースに開発された中国初の国産主力戦車で、世代としては第1世代戦車に属する。69式戦車は1982年9月の軍事パレードに、79式戦車は1984年10月の建国35周年記念の軍事パレードにそれぞれその存在が確認された。特に69-II式戦車は2000輌以上の輸出に成功し1980年代の紛争地域にたびたびその姿をあらわした。西側の戦車技術を取り込み開発された69-III式戦車は1986年に79式戦車の名称で制式採用され500輌あまりが中国国内に配備された。
目次 |
[編集] 概要
59式戦車と62式軽戦車を経て中国は1963年から本格的な国産戦車の開発にかかった。1969年で中ソ国境紛争時に捕獲したT-62戦車などの技術も盛り込み研究が進められた。
開発は内モンゴル地区にある617工場が担当。69式戦車のプロトタイプは軍部の要望を満たすことが出来無かったが、69-I式戦車と69-II式戦車が同時開発された。軍部による両車種のトライアルの結果、69-II式戦車が制式採用された。
1980年代の改革開放を境とした西側諸国との関係改善に伴い69式戦車は西側戦車技術を導入する形で大幅な改良が加えられた。最も大きい点は当時のNATO軍で標準規格だったL7系105mmライフル砲のライセンス生産に成功した事である。このほかにも新型のレーザー測定器や射撃統制システムも搭載され攻撃に置いては世界標準に到達した主力戦車を中国が初めて持つことになった。防備の面でも与圧式の対NBC防御装置と自動消火装置を一体化したシステムや4連装発煙弾発射器、パッシブ型の暗視装置なども導入された。こうして完成した69-III式戦車は1986年に正式に79式戦車として採用され1980年末までに国内向けとして500輌以上が生産された。
12150L-7BW 4ストロークV型12気筒エンジンを搭載し、馬力は59式戦車の520hpから580hpに強化された。79式戦車でも同エンジンが引き続き使用される。※一部資料では強化版の730hpエンジンに変更されたとある。
ちなみによく69式戦車はソ連のT-54戦車やT-62戦車のコピーと言われているがこれは誤りである。外観が似ていることや輸出先の国で名称を統一する意味で中国製戦車がソ連製名称で呼ばれたため起きたものとされる。
1989年の天安門事件の民衆弾圧に投入され、一人の市民が戦車の前に立ち前進を妨げた有名なシーンに写っているのは69式戦車である。
[編集] 武装
試作型では中国製の60口径100mm滑腔砲を搭載していたが射撃精度に問題があった。以後69-I式戦車では改良型の100mm滑腔砲が、69-II式戦車ではT-54などに搭載されていたソ連製のD-10Tをコピーした59式56口径100 mmライフル砲がそれぞれ搭載された。79式戦車(69-III式戦車)ではイギリスのロイヤル・オードナンス製51口径L7系105mmライフル砲をライセンス生産した83式51口径105mmライフル砲を搭載、これにより西側同様のAPFSDS弾、HEAT弾、HE弾など各種砲弾が発射できるようになる。83式ライフル砲は後の80式戦車や88式戦車にも採用された。
[編集] バリエーション
79式戦車(69-III式戦車) | |
---|---|
性能諸元 | |
全長 | 9.22 m |
車体長 | 6.24 m |
全幅 | 3.29 m |
全高 | 2.80 m |
重量 | 37.5 t |
懸架方式 | トーションバー方式 |
速度 | 50 km/h |
行動距離 | 420 km |
主砲 | 83式51口径105 mmライフル砲 |
副武装 | 54式12.7mm機関銃 59式7.62 mm機関銃 |
装甲 | 砲塔前面部 203mm 車体前面部 100mm |
エンジン | 12150L-7BW 4ストロークV型12気筒 水冷ディーゼルエンジン 580 hp |
乗員 | 4名 |
- 69式戦車
- 69式戦車をベースに開発した車体に独自に開発した100mm滑腔砲を搭載したモデル。軍の要望を満たせず生産されず。
- 69-I式戦車
- 69式戦車の砲を改良した60口径の滑腔砲を装備。その他対NBC防御装置や捕獲したT-62に搭載されていた赤外線サーチライトが搭載された。国内向けに150輌程度が生産される。1983年にはイラン・イラク戦争の勃発に伴い200輌ほどが輸出される。
- 69-II式戦車
- 83式100mm56口径ライフル砲を搭載。レーザー測定器一体型のFCSの強化(射撃統制システム)やゴム製サイドスカートが取り付けられる。69式戦車の実質標準型となる。国内向けとしては50輌程度配備されたがイラク、タイ、パキスタンをはじめ世界中に2000輌以上が輸出され成功を収める。
- 69-IIB/C式戦車
- 各種通信機能を強化した指揮官仕様。
- 79式戦車(69-III式戦車)
- 69式戦車の国内向け最終仕様。サーマル・スリーブを装着したNATO規格の51口径105mmライフル砲を搭載。夜間索敵能力、通信機能も強化される。
- 69-IID式戦車
- 各国に輸出した69式戦車の改修パッケージ案。低反動型の125mm滑腔砲やFCSを中心とした電子機器のデジタル化などが主な内容。
- 69-IIQM式戦車
- 69式戦車のイラク仕様。車体前面装甲を強化。一部車輌には160mm榴弾砲を装備。イラク国内ではT-55Bの名称で呼ばれる。1986年から1988年にかけて出現。
[編集] 外部リンク
77式水陸両用装甲兵員輸送車 | 63/80式装甲兵員輸送車 | 85/89式装甲兵員輸送車 | 90式装甲兵員輸送車 |
86式歩兵戦闘車 | 97式歩兵戦闘車 | 00式空挺戦闘車 |