IS-2
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IS-2重戦車 (1944年型) |
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性能諸元 | |
全長 | 9.90 m |
車体長 | 6.77 m |
全幅 | 3.09 m |
全高 | 2.73 m |
重量 | 46 t |
懸架方式 | トーションバー方式 |
速度 | 37 km/h |
行動距離 | 240 km |
主砲 | D25-T 46.3口径122mm砲 |
副武装 | 12.7mmDShk 機銃×1 7.62mmDT 機銃×2 |
装甲 | (砲塔) 防楯110mm 前面/側面100mm (車体) 前面120mm 側面90mm 後面60mm |
エンジン | V-2-IS 液冷V型12気筒ディーゼル 600 馬力 / 2000 rpm |
乗員 | 4 名 |
IS-2(ロシア語:ИС-2;ウクライナ語:ЙС-2;ポーランド語:JS-2)とは、ソビエト連邦で開発され第二次世界大戦後期に赤軍が使用した重戦車である。
日本語文献においてもポーランド語やウクライナ語の表記に従ってJS-2と書かれることもある。また、「IS」とはイォシフ・スターリン(ヨシフ・スターリン・Iossif Stalin)のイニシャルであり、そのため「スターリン重戦車」などとも書かれることがある。
[編集] 概要
赤軍はT-34中戦車やKV-1重戦車を大量生産しドイツ軍に対抗したが、ドイツ軍がティーガーIやパンター等を投入するようになると、それらの戦車を凌ぐ重戦車が求められるようになった。そこで、85mm砲を搭載するIS-1(旧名称・IS-85)が開発されたが、T-34の新型砲塔にも85mm砲が搭載されたため、新たに122mm加農砲を改造し搭載するように設計されたのがIS-2(旧名称・IS-122)である。
コンパクトにまとめた車体に122mm砲を搭載したため車内はかなり窮屈な上、元来野砲である122mm砲を殆ど無改造で搭載したため、分離弾薬式で装填には非常に時間がかかった。また車内容積に余裕がないため、搭載弾薬は28発に止まった。主砲の防楯は当初85mm砲用のままで幅の狭いものであったが、照準器の位置など使い易さに問題があったため、まもなく幅広の新型に変更された。KB(KV)戦車以来の開閉できる操縦士用直視型バイザーブロック(覗き窓)に攻撃を集中されたため、44年型(古い資料ではIS-2mと呼ばれる)では車体前面の傾斜角を変更した「ローマ人の鼻」型に、固定されたバイザーにすることで防御力を増した。それでも錬度が高いドイツ戦車兵の中には砲塔防盾の下側を狙い砲撃し、砲塔リングや車体上面に跳弾させ撃破する者も居たという。また砲弾の集中の衝撃で防弾ガラスにヒビが入って前方が見えなくなることがあり、しかし代わりに操縦手用の二基のペリスコープを使おうにも、左右の監視用であり間隔が広いため使いにくかったという。(これはIS-3では改良されている。)また操縦性はIS-1同様、ティーガーより劣るとソ連側、及び捕獲したドイツ側双方からの報告が記録されている。
IS-2は数々の欠点を抱えていたが、122mm砲の榴弾威力は凄まじく、陣地に対する攻撃力はもちろん、ドイツ軍のティガーIやパンター等は十分に撃破出来うる性能を秘めていた。例え装甲を貫通できなくても、強力な榴弾の爆発が敵の装甲を叩き割ったり、(当時、ニッケルの不足で質が低下していたドイツ戦車の)装甲内壁を飛散させ、乗員を殺傷することができたからである。そのため、大量に生産され対独戦末期の重要な局面に投入され活躍した。もっとも、対戦車戦闘よりは陣地攻撃に積極的に用いられたようで、事実本車の損害の六割は、歩兵の携帯兵器であるパンツァーファウストによるものであった。
戦後は共産圏の各国へ供与され、エンジンの換装や、側面の装甲が雑具箱を兼ねた二重構造にしたIS-2Mに改修され、大戦中から引き続きチェコとポーランド、戦後に中国、キューバ、北朝鮮に送られた。インドシナ戦争時、フランス軍は中国からベトナムにIS-2が提供されたのではないかと警戒し、ドイツから捕獲して運用していたパンターを一輌派遣したが、実際にはIS-2の配備は無かった。(一方、中東にIS-2は送られていない。)IS-2の欠点を改良し、全く異なる車体を持つ発展型としてIS-3、直接の拡大発展型であるIS-4が開発された。
[編集] 関連項目
第二次世界大戦のソ連の装甲戦闘車両 | |||
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軽戦車 | 快速戦車 | ||
T-26 | T-50 | T-60 | T-70 | T-80 | BT-5 | BT-7 | BT-8 | ||
豆戦車 | 装甲牽引車 | ||
T-27 | T-26T | T-20コムソモーレツ | ||
水陸両用戦車 | 中戦車 | ||
T-37 | T-38 | T-40 | T-28 | T-34 | T-44 | ||
重戦車 | |||
T-32 | T-100 | T-35 | SMK | KV-1 | KV-2 | KV-85 | IS-1 | IS-2 | IS-3 | |||
自走砲 | |||
ZiS-30 | SU-5 | SU-76 | SU-76i | SU-122 | SU-85 | SU-100 | SU-152 | ISU-122 | ISU-152 | |||
装甲車 | |||
BA-11 | BA-20 | BA-21 | BA-27 | BA-64 | BA-30 | |||
自走式対空砲 | |||
ZSU-37 | |||
戦車一覧 |
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