利用者:Ofuku/temp/H-IIAロケット
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H-IIA ロケット(エイチツーエイロケット、エイチにエーロケット)は、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) が開発した人工衛星打ち上げ用ロケットである。
目次 |
[編集] 概要
H-IIロケットの打ち上げ費用を低減し、国際競争力を回復するために再設計を行ったものである。
7号機と9号機の打ち上げサービスは、解散した民間企業であるロケットシステム (RSC) が請け負ったが、法律上、打上げは JAXA しか行うことができないため、JAXA に委託する形で行われた。
[編集] 特徴
基本的には H-II の設計コンセプトを踏襲するが、全体にわたり調達・組立・打上げ費用を下げるための見直しを行った。
- 第1段エンジン LE-7A の液体燃料配管系の簡素化による部品点数・溶接箇所など作業工程削減。
- 第2段エンジン LE-5B も推進力の向上とともに部品点数・作業工程の低減。H-IIロケット5号機の事故で問題となったろう付けの施工箇所なども大幅削減されている。
- 第2段燃料タンクを一体型から独立型に変更。一体型だと隔壁を通して保存温度の異なる液体水素と液体酸素が接するため温度管理が複雑になっていた。
- 固体ロケットブースタを4分割構造から一体型に変更
- 1/2段分離部をアルミ合金から炭素繊維複合材に変更し軽量化
- 搭載電子機器の小型・軽量化と配線のデータバス化による配線数の削減
- 人工衛星の取り付けを射点から整備棟で行えるようにするとともに2機同時に組立が可能な発射場設備の整備。発射点も1箇所から2箇所に増設し、運用の自由度を向上。
このほか、部品技術の国産化にこだわらず、有利であれば輸入品も用いた。これは H-II で国産化にこだわったことから後退しているように見えるが、技術を習得したからこそ有利に購入できるという面もあり、自主技術を持つこと自体は依然有意義であるとされる。また、部品点数・作業工程の低減は信頼性の向上にも貢献する。これらの費用改善を行った結果、H-II で約190億円であった打ち上げ費用を、世界市場の相場である100億円未満を満たす約85億円にまで下げることができた。
H-IIAロケットは固体ロケットブースタ (SRB) や固体補助ロケット (SSB)、液体ロケットブースタ (LRB) の本数や構成を変更することで、ペイロード重量の軽重に対し柔軟に対応できる(ただし、LRB の開発は中止されている)。
[編集] 構成と諸元
[編集] 主要諸元一覧
段数(Stage) | 第1段 | SRB-A | SSB | 第2段 | 衛星フェアリング (4S型) |
---|---|---|---|---|---|
全長 | 37.2m | 15.2m | 14.9m | 9.2m | 12.0m |
外径 | 4.0m | 2.5m | 1.0m | 4.0m | 4.07m |
質量 | 114t | 77t | 15.5t | 20.0t | 1.4t |
使用エンジン | LE-7A | 固体ロケットモータ | 固体ロケットモータ | LE-5B | - |
推進薬重量 | 101.1t | 66.0t | 13.1t | 16.9t | - |
推進薬 | 液体酸素 液体水素 (Lox/LH2) |
ポリブタンジエン系 コンポジット固体推進薬 |
ポリブタンジエン系 コンポジット固体推進薬 |
液体酸素 液体水素 (Lox/LH2) |
- |
推力 | 1,098kN (長ノズル) 1,074kN (短ノズル) |
2,245kN (最大推力) |
745kN (最大推力) |
137kN | - |
比推力 | 442sec (長ノズル) 429sec (短ノズル) |
280sec | 282sec | 447sec | - |
有効燃焼時間 | 390sec | 120sec | 60sec | 530sec | - |
姿勢制御方式 | エンジンジンバル 補助エンジン |
ノズルジンバル | 無し | エンジンジンバル ガスジェット装置 |
- |
主要搭載電子装置 | ・誘導制御計算機 ・横加速度計測装置 ・レートジャイロ パッケージ ・制御電子パッケージ ・データ収集装置 ・テレメータ送信機 |
・電動アクチュエータ コントローラ ・駆動用電源分配器 |
- | ・誘導制御計算機 ・慣性センサユニット ・電動アクチュエータ コントローラ ・データ収集装置 ・テレメータ送信機 ・レーダトランスポンダ2台 ・指令破壊受信機2台 |
- |
- 第1段機体 LE-7Aエンジン
- H-IIAロケットのメインエンジン。推進薬に液体水素と液体酸素を用いた、国産の大型液体燃料エンジンである。旧H-IIロケットの第1段エンジンとして開発されたLE-7エンジンを元に、性能を維持しつつ大幅な費用縮減が図られている。
- リフトオフの約5秒前に点火され、第2段との切り離しまでの約390秒間燃焼する。リフトオフ前に点火する理由は、エンジンに何らかの異常があった際に、燃焼を停止して打ち上げの中止を行えるため。SRB-AやSSB等の固体燃料ロケットの場合は、一度点火すると燃焼の停止が出来ない。
- 開発当初は、エンジン起動時に想定以上の横方向推力が発生してエンジンの方向を変えるための油圧アクチュエータに過大な負荷がかかるという問題があり、短ノズルを使用して回避していた。そのため、静止トランスファ軌道(GTO)投入能力にして約400kgの性能低下が起きていた。8号機、9号機および11号機では完全再生冷却型の長ノズルが使用され、本来の性能が発揮できるようになっている。
- 9号機以降では、SRB-Aを4基使用した打ち上げ際の推力に耐えられるように、機体構造の強化が行われている。
- 第2段機体 LE-5Bエンジン
- H-IIAロケットの第2段エンジン。第1段と同様に、液体水素と液体酸素を推進薬とした国産の液体燃料エンジンである。旧H-Iロケットの第2段エンジンとして開発されたLE-5エンジンを元に、旧H-IIロケット第2段用のLE-5Aエンジン、そしてこのLE-5Bエンジンと、徐々に性能向上が図られてきている。先代のLE-5Aエンジンと比べると、大幅な費用縮減も図られている。なお、LE-5Bは旧H-IIロケット8号機の第2段でも使用されたが、第1段の異常でロケットが指令破壊されたため、実際に使われたのはH-IIAロケット1号機が最初である。
- 再々着火が可能で、衛星を静止軌道(GEO)へ直接投入したり、複数の衛星を個別の軌道に投入したりすることが可能である。GEO直接投入能力はH2A204型で約3ton(開発当初の値)である。2006年10月時点では、まだ実際の軌道投入で再々着火が使用された事はないが、衛星分離後に第2段単体での再々着火試験は何度か行われている。
- 固体ロケットブースタ SRB-A・SRB-A改良型
- H-IIAロケットのブースタ。H-IIロケット用のSRBでは高張力鋼4分割構造をボルト接合していたが、これを炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の一体成型に変更し、大幅な費用縮減が図られている。
- H-IIAロケットにおいては、第1段の両脇にSRB-Aを2基装着する構成を基本とし、衛星質量に応じて4基構成をとることも出来る。カウントダウンX-0と同時に点火され、H-IIAロケットを離床させるためのもっとも大きな推力を発生する。約120秒間燃焼した後に2基ずつ分離される。
- 6号機ではこのSRB-Aのノズル部分の破損が打ち上げ失敗の原因となったため、信頼性向上のために最大推力を落として燃焼時間を延長したSRB-A改良型を使用している。そのため重力損失が大きくなり、7号機以降ではロケット全体の性能が低下したままとなっている。現在も、能力回復と信頼性向上のための改良が進められている。
- 11号機では、初めてSRB-A改良型を4基構成での打ち上げが行われた。
- 固体補助ロケット SSB
- アメリカにある世界最大の固体燃料ロケットメーカー、サイアコール社のCastor4-XLを元に、H-IIAロケットに取り付けるためのモーターケースの改造や、信頼性向上のためにノズルスロート部の材料変更などを行ったものである。H-IIAロケットでは、搭載する衛星の質量にあわせて、SSB無し、2基、あるいは4基構成を取ることができる。2007年度にH-IIAロケットの打ち上げ業務が移管される予定の三菱重工は、H-IIAのラインアップ整理のため、SSBの使用の廃止を予定している。
- リフトオフ後の約10秒で最初の2基が、その後に間隔を空けて次の2基が点火する。それぞれ約60秒燃焼後に2基ずつ分離される。質量約4.65tonのそれまでに打ち上げた衛星の中で最も重いひまわり7号を打ち上げた9号機では、打ち上げ能力を最大限確保するため、初めてSSB4基同時燃焼を行った。
- 液体ロケットブースタ LRB
- 初期の構想では、さらに打ち上げ能力を増強するため、上記のSRB-Aを2基に加え、LE-7A 型ロケットエンジンを2基使用する LRB を1基、あるいは2基を装着する増強型の構想があったが、この構想はH-IIBロケットの開発に置き換えられることとなった。
- 衛星フェアリング
- 打ち上げ時の振動や大気圏を抜けるまでの空気抵抗から衛星を保護するためのカバーである。ロケットの先端部分に取り付けられている。大気圏を通過した後の高度約150km付近で、ロケットの重量を出来るだけ軽くするために分離される。
- ロケット本体と同じ直径 4m のもののほか、大型衛星用に 5m のものや、2個の衛星を同時に軌道投入できるフェアリングもある。
- サブペイロード
- 打ち上げ能力に余裕がある場合は、サブペイロードとしてピギーバック衛星を最大4個まで搭載可能である。
- 搭載可能なピギーバック衛星は、原則1辺50cm、質量50kg以下のものとされている。
[編集] 打上げ能力
型式名※4 | H2A202型 | H2A2022型 | H2A2024型 | H2A204型 | H-IIBロケット (参考) |
---|---|---|---|---|---|
ロケット質量 | 289t | 321t | 351t | 445t | 551t |
第1段 | LE-7A | LE-7A 2基 | |||
第2段 | LE-5B | LE-5B | |||
SRB | 2基 | 4基 | 4基 | ||
SSB | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 |
静止トランスファ軌道 (GTO)※1[1] 遠地点高度36,226km 近地点高度250km 軌道傾斜角28.5度 |
4,100kg (3,800kg)※3 |
4,500kg (4,200kg)※3 |
5,000kg (4,700kg)※3 |
6,000kg (5,800kg)※3 |
8,000kg |
太陽同期軌道(SSO) 高度800km 軌道傾斜角98.6度 |
3,600kg(夏) 4,400kg(夏以外) |
- | - | - | - |
低軌道(LEO) 高度300km 軌道傾斜角30.4度 |
10,000kg | - | - | 15,000kg | - |
HTV軌道※2 平均高度約250km 軌道傾斜角51.6度 |
- | - | - | 12,000kg |
16,500kg |
※1:静止衛星打ち上げの際は、GTOからGEO(静止軌道)へ軌道遷移は衛星側に搭載するアポジエンジンの動力で行う。
※2:HTV軌道とは、宇宙ステーション補給機(HTV)が自力で国際宇宙ステーション軌道へ移行する前に投入される、低高度の楕円軌道。
※3:7号機以降は、燃焼パターンを調整し安定性を高めたSRB-A改良型を装着しているため、GTOへの投入能力がおよそ200~300Kg少なくなっている。
※4:H2Aabcd形式 a=段数(2固定) b=LRB数(0固定) c=SRB数 d=SSB数(0は省略)
[編集] 打ち上げ実績
全て種子島宇宙センターから打上げ。
[編集] 衛星打ち上げ実績
機体番号 (型式) |
打上げ日時 (日本時間) |
衛星 | 軌道 | 備考 |
---|---|---|---|---|
試験機 1号機 H2A202型 |
2001年8月29日 16時00分 |
VEP-2 | GTO | ロケット性能確認用ペイロード2型 |
LRE | GTO | レーザ測距装置 | ||
試験機 2号機 H2A2024型 |
2002年2月4日 11時45分 |
つばさ (MDS-1) |
GTO | 民生部品・コンポーネント実証衛星 民生部品の放射線被曝特性試験のため、ヴァン・アレン帯を通過するGTO(軌道傾斜角約 28.5 度)に投入。 |
DASH | GTO 失敗 |
高速再突入実験機 ISAS委託。ロケット側は分離コマンドを発行したが、衛星の製作ミスで分離機構が不動作、2段目からの分離に失敗。 |
||
VEP-3 | ロケット性能確認用ペイロード3型 | |||
3号機 H2A2024型 |
2002年9月10日 17時20分 |
こだま (DRTS) |
GTO →GEO |
データ中継技術衛星 |
USERS宇宙機 (USERS) |
LEO | 次世代型無人宇宙実験システム 財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構から委託。 |
||
4号機 H2A202型 |
2002年12月14日 10時31分 |
みどり2号 (ADEOS-II) |
SSO | 環境観測技術衛星II型 |
FedSat | SSO | オーストラリア小型衛星 | ||
観太くん (WEOS) |
SSO | 鯨生態観測衛星 | ||
マイクロラブサット (μ-LabSat) |
SSO | 小型衛星技術の研究開発のため旧NASDA技術研究本部の開発した小型衛星 | ||
5号機 H2A2024型 |
2003年3月28日 10時27分 |
IGS-1A | LEO | 情報収集衛星1号A レーダー衛星 |
IGS-1B | LEO | 情報収集衛星1号B 光学衛星 | ||
6号機 H2A2024型 |
2003年11月29日 13時33分 |
IGS-2A | 失敗 | 情報収集衛星2号A レーダー衛星 情報収集衛星2号B 光学衛星 MTSAT-1Rを搭載する予定だったが、衛星製作の遅延で延期され、代替で情報収集衛星2号を搭載。 SRB-A1本が燃焼後分離されず予定速度が得られなかった為、衛星軌道投入が不可能と判断、空中で指令破壊。 |
IGS-2B | 失敗 | |||
7号機 H2A2022型 |
2005年2月26日 18時25分 |
ひまわり6号 (MTSAT-1R) |
GTO →GEO |
運輸多目的衛星新1号 RSC打ち上げサービス 打ち上げ約40分後に衛星分離に成功。 |
8号機 H2A2022型 |
2006年1月24日 10時33分 |
だいち (ALOS) |
SSO | 陸域観測技術衛星 打ち上げ16分30秒後に衛星分離に成功。 |
9号機 H2A2024型 |
2006年2月18日 15時27分 |
ひまわり7号 (MTSAT-2) |
GTO →GEO |
運輸多目的衛星新2号 RSC打ち上げサービス 打ち上げ28分11秒後に衛星分離に成功。 1か月間に2回の大型ロケット打ち上げに成功したのは日本の宇宙開発史上初。 |
10号機 H2A202型 |
2006年9月11日 13時35分 |
LEO | 情報収集衛星光学2号機 打ち上げ約16分後に衛星分離に成功。 6号機で打ち上げに失敗したIGS-2Bの代替機。 安全保障上の理由で、詳しい軌道要素は公開されていない。 |
|
11号機 H2A204型 |
2006年12月18日 15時32分 |
きく8号 (ETS-VIII) |
GTO →GEO |
技術試験衛星 打ち上げ約28分後に衛星分離に成功。 |
[編集] ロケット打ち上げ費用実績
機体 | モデル | 衛星質量 | 軌道 | 打上費用 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | H2A202 | 3.3ton(VEP-2) 90kg(LRE) |
GTO GTO |
96億円 | |
2 | H2A2024 | 480kg(つばさ) 90+33kg(サブペイロード) |
GTO GTO |
106億円 | SRB-A点検費用4億円を含む |
3 | H2A2024 | 2.8ton(こだま) 1.7ton(USERS宇宙機) |
GTO LEO |
102億円 | |
4 | H2A202 | 3.68ton(みどり2) 58+50+53kg(サブペイロード) |
SSO SSO |
93億円 | |
5 | H2A2024 | 非公開(情報収集衛星) | LEO | 98億円 | |
6 | H2A2024 | 非公開(情報収集衛星) | LEO | 108億円 | 打ち上げ延期費用(63日間で10億)を含む 打ち上げ失敗 |
7 | H2A2022 | 3.3ton(ひまわり6号) | GTO | 120億円 | 6号機失敗を受けての機体改修費用を含む |
8 | H2A2022 | 4.0ton(だいち) | SSO | 101億円 | |
9 | H2A2024 | 4.65ton(ひまわり7号) | GTO | 104億円 | |
10 | H2A202 | 非公開(情報収集衛星) | LEO | 96億円 | |
11 | H2A204 | 5.8ton(きく8号) | GTO | 119億円 | |
12 | H2A2024 | 非公開(情報収集衛星) | LEO |
[編集] 今後の予定
以下はH-IIAロケットでの打ち上げが決定している衛星である。あくまで予定であり、状況に応じて変更がある事が予想される。
- 2006年(平成18年)度
- 12号機 情報収集衛星レーダー2号機・光学3号実証機(2007年2月15日12:00~15:00予定)
- 2007年(平成19年)度
- SELENE(月周回探査機、宇宙科学研究本部)
- 超高速インターネット衛星(WINDS)
- 2008年(平成20年)度
- 温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)
- 2009年(平成21年)度
- 情報収集衛星光学3号機
- 2010年(平成22年)度
- 2011年(平成23年)度
- 情報収集衛星レーダー3号機
[編集] 状況
H-Iロケット以前はアメリカからの技術導入によって打ち上げていた。しかし、純国産技術で作られた H-II、その技術を用いて発展した H-IIA が打ち上げられるまでになった。6号機での打ち上げ失敗は、これら日本のロケットが新たなる時代に突入した証拠とも言うことができる。
H-IIAロケットは、第1段・第2段に液体酸素・液体水素ロケットエンジンを用いている。これは酸素と水素を反応させ、燃焼後に水だけを生成する。このエンジン技術については、アメリカの企業からもデルタIIIの上段用としてLE-5Bの引き合いが来たが、軍事に利用される恐れがあるとの理由から日本政府は許可を出していない。
6号機の事故の原因は、ロケットの両脇にある固体ロケットブースター(SRB-A)のノズルが熱で破損したことである。この失敗から、以降のSRB-Aのノズルはベル型に変更された。しかし、元はロケット開発に十分な開発資金が与えられなかった事がその原因であり、「技術を知らない人間が金を出す」というような役人主導の科学技術政策の弱さが出た結果だとの批判もある(JAXAの予算規模および関連文献1参照)。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H-IIA 6号機の失敗を受け、SRB-A の改良に着手した。燃焼試験を繰り返して信頼性を確認し、失敗から約1年3ヶ月ぶりの2005年2月26日に7号機を打ち上げた。
打ち上げは無事成功したが、H-IIAロケットへの信頼を取り戻すにためには、今後継続して打ち上げを成功させて実績を積む必要がある。打ち上げ後の記者会見で、井口宇宙開発委員会委員長は「今後13回連続で成功すると成功率95%に達するが、安定したといえるためにはこれくらいの成功率が必要であり、それを目指したい」という考えを示した。
2006年12月18日の11号機で5機連続の打ち上げ成功となり、成功率は11機中10機の90.9%となった。
[編集] 関連文献
- 『国産ロケットはなぜ墜ちるのか』 松浦晋也著(日経BP社 ISBN 4822243834)