ねこめ~わく
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ねこめ~わくは、竹本泉作の漫画。
宙出版の「アップルファンタジー」の読み切り作品として登場。その後、連載形式ではなく、1話完結のシリーズ連作として、同出版社の少女・女性向け漫画誌に掲載されていた。主要な掲載誌だった「アップルミステリー」休刊後、竹本泉の作品を集めた「ねこミックス」用の書き下ろしとして1本が掲載された後、作品自体も休止していた。
その後、朝日ソノラマの「幻夢館」創刊に際し、連載作品として復活した。
コミックスは4巻まで刊行されている。宙出版時代のものは、シリーズ作品が貯まると出版されるというものだったが、朝日ソノラマ版は当初から連番で刊行されている。宙出版ミッシィ・コミックスの3冊は絶版となっていて、内容的には朝日ソノラマ版の1~3巻はこれと同一である。
[編集] あらすじ
普通の女子高生だった村上百合子。ある日突然、「どんどこどんどこ」という奇妙な太鼓の音とともに、別の世界に呼び出されてしまった。そこは、2本足で立ち、人間の言葉を話す、進化した猫の世界だったのである。
もともと、人間の暮らす惑星であったのが、人間は猫たちを進化させた後、どこかへ去ってしまったらしい。その後、猫たちは人間時代の「遺跡」である国立国会図書館に保存されていた資料を元に、人間の文明(と、猫たちが思い込んでいるもの)を忠実に守って暮らしていた。
ある日、宇宙から1人の人間が降りてきた。ヘンリヒ・マイヤー宇宙軍少佐。亜光速宇宙船のテスト・パイロットだったが、帰ってくるとウラシマ効果で5000年が経過しており、猫の惑星にたった1人の人間となってしまった。
ところが、そのヘンリヒは小動物が苦手で、さらに猫アレルギーだったから大騒ぎ。図書館を住居にして篭ってしまった。人間時代の資料が自由に参照できなくなり、困った猫たちは、魔術で別の世界の人間を呼び出すことにしたのである。そうして呼び出されたのが百合子だった
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場人物
- 村上百合子
- 猫たちに魔術で呼び出される女性。シリーズ開始当初は15歳の女子高生だったが、その後猫たちがしょっちゅう呼び出すため成績が下がってしまい、とうとう浪人してしまった。
- ヘンリヒのお守に、妙なことをしでかす猫たちへのお説教と、多忙な日々を送っている。当初は迷惑がっていたが、今ではすっかり慣れた。逆にしばらく呼び出しがないとなにをやっているのか不安でたまらなくなる。
- ヘンリヒ・マイヤー
- 猫の世界に唯一だった人間。亜光速宇宙船のテストに飛び立ったが、ウラシマ効果で5千年が経過。戻ってきたら人間は1人もおらず、猫の世界になっていた。しかも猫アレルギーで難儀していた。
- 百合子に強要されてアレルギーは改善されたものの、ひねくれた性格で、猫たちに理不尽な行いをしては百合子に怒鳴られている。それでも猫たちにとっては神のような存在で、猫たちが世話をしてくれることを良いことに食っちゃ寝の生活をしている。宇宙飛行士のため運動神経抜群と本人は言い張っているが、普段怠惰な生活を送っている為大分身体がなまっている。
- オスカの言によると、以前はこんなひねくれた性格ではなかったらしい。百合子に特別な感情を抱いているようだが、本人は否定している(オスカにつっこまれる)。
- シマシマ・ハヤカワ
- シマちゃん。トラジマの猫。弁護士ということだがいつ仕事をしているのかは不明。そもそもこの世界で裁判があるのかすら不明。性格はお人よし。猫たちのリーダー格だが、時々突拍子もない事を思いついて実行する(本人は人間の文明を再現していると思っている)。
- ちなみに、百合子に行動がバレるのは猫と人間という間柄だからではなく、単に彼らが単純な為(マーコ談)。
- クロフ・J・カーター
- クロちゃん。黒猫。株式仲買人をしているが、「客に大損させたこともある」そうなので、シマシマより仕事が具体的。基本的に人間嫌いで、ヘンリヒには逆らうし、百合子にも100%気を許しているわけでもない。黒猫なのに黒の背広を着ているため、真っ黒。お菓子作りが趣味だが、本人(本猫?)は甘いものが嫌い。現在既婚。
- マーコ
- 三毛猫。新聞社に勤める女性記者。登場時はミーハーな一面もあり、無謀なこともしでかした。その時のエピソードで、クロフと結婚したらしい。最近になって再登場したときは、したたかな女性に変貌していた。
- オスカ・ヨーリス
- 3巻から登場。ヘンリヒに続く亜光速宇宙船試作2号機のテスト・パイロット。やはりヘンリヒ同様、戻ってきたら猫の世界になっていた。
- ヘンリヒとは異なり、楽天的な性格の上、可愛い物好きで猫の世界に馴染んでいる(ヘンリヒ曰く「退化している」)。しかし、大声でドタバタと行動する上、いきなり猫を抱き上げたりするので、猫たちにとっては別な意味で苦手な存在。しかも、オスカ本人は自覚がない。
- 口元にひげがあるせいか若干年かさに見えるが、実際にはヘンリヒと同年代。ただし、オスカが出発した時点でヘンリヒから3年経過している為、その分ヘンリヒのほうが若く見えるとの説も。
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