ぼくと未来屋の夏
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『ぼくと未来屋の夏』(ぼくとみらいやのなつ)は、はやみねかおるが2003年に講談社、ミステリーランドに発表した伝奇ミステリーライトノベル、または武本糸会による漫画作品。 ここでは主に漫画版のことについて供述する。 原作小説は続編の計画はなく、ただ単に単発ものの物語だったが、 漫画版の人気に触発され、続編の発売が決定している。
目次 |
[編集] 物語
髪櫛町という田舎に住んでいる小学6年生の山村風太は一学期の終了式を終え重たい荷物に埋もれながら下校していた。そのとき未来屋名乗る猫柳健之介という男に声をかけられ、そこから二人の奇妙な冒険が・・・・。
[編集] 登場人物
- 山村風太
- 普通の小学6年生。社会と図工の成績が悪いらしい。猫柳という奇怪な青年に出会ったことにより、めくるめく奇妙な日常に吸い込まれていく。2次元に自己を投影するタイプ。
- 洞察力はそこそこ高い。
- 「好きな人はいるか」という友人大助の問いに嘘の答えを出してしまったことから、恋愛に対する感情はあるようだ。
- 猫柳健之介
- 自称百円で未来を売る未来屋。女性好きで長身、風太によれば「ふつうでないひと」らしい。
- また、原作のみでしか明かされていないが彼の乗る自転車の名は「十四松三世。」
- 少年名探偵WHO
- 風太が描く小説「少年名探偵WHO」主人公、そして風太の分身的存在。漫画版では異様にリアルな質感を持って描かれている。
- シャーロックホームズのような服装。
- また、立派な事務所も構えている。
- ネコイラズ
- 風太作「少年名探偵WHO」に登場する名探偵WHOの助手。
- 猫柳がモデルと思われる。
- 大原留美子
- 風太の担任で新人の教師。
- 猫柳から強引にデートのお誘いを受けて以来、すっかり仲良くなる。
- 顔が同誌で連載中の幽霊旅行代理店 ソウルメイトツーリストに登場するツアーガイドの女性にそっくり。
- 桑原大助
- 風太の友人。趣味は映画鑑賞と生物研究。
- 1つ年下の川島真理に想いをよせている。
- 「少年名探偵WHO」の原稿を見たことがあるようだ。
- 中島創生
- 髪櫛町のレオナルドダヴィンチ。人魚の宝を守る旅人の子孫。
- 狂気的な笑いを浮かべる。
- 委員長
- 風太の同級生だが小学生だとは思えないほどしっかりもの。
- 警察官である早野太郎とは知り合い。
- 漫画版オリジナルキャラであるが、2ちゃんねるでの人気は高い。
[編集] 作風
夏のノスタルジーを全面的に押し出した作風。 少年の心を明確に描いており、作中に登場する風太の思考もすべて現実の小学6年生に合わせて描いている。 作品の舞台である髪櫛町は現代において現実的なような非現実のような微妙なバランスである。 作品の密度は高く、誰も知らない秘密基地や自由研究の課題。 さらには甘い恋心まで描かれるバラエティーに富んだ内容である。
また、作中では「危ないところに子供だけで行くのは危険です。おとなの人と一緒に行きましょう。」といった 現代社会において子供が忘れがちな常識を貫いている。
[編集] 関連
ラプラスの悪魔 猫柳が読んでいた本。