ぼくらの推理ノートシリーズ
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ぼくらの推理ノートシリーズ( - すいり - )は、少年誌に連載された漫画作品のシリーズタイトル。
目次 |
[編集] 概要
夏緑の漫画原作者としてのデビュー作であり、代表作。シリーズを通して『ぼく推(ぼくすい)』の略愛称で知られている。エニックス刊の漫画雑誌月刊少年ギャグ王1994年10月号より第一弾『少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート』の連載を開始し、以降、少年Gag-Ohが休刊される1999年4月号まで、作品を変えながらシリーズとして連載を続けていた。
作品の内容は、三択の読者参加型推理クイズ。まず最初の号に『問題(事件)編』が掲載され、読者より解答を募集。翌号に『解答(解決)編』と、次の『問題編』が掲載される形で連載が続いた。毎回、正解者から抽選で20名に、オリジナルテレホンカードがプレゼントされた。
作者いわく、このシリーズに使われているクイズは、雑学などを利用した知識のテストではなく、「帰納的な論理法」のゲーム。これを説くには知識ではなく、消去法、背理、対偶などを駆使した「論理の組み立て」が必要となる。主に仮想主力読者層である小学生(小学3年生)以上であれば解けるように、問題を設定してあるらしい。
このページでは『少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート』『続 少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート』『ぼくらの推理ノート 聖クラリス探偵団』の3作品について扱う。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート
シリーズ第1弾作品。試行錯誤が繰り返され、様々なストーリーが練られた。
- 読み方: しょうねんたんていかなた ぼくらのすいりのーと
- 通称: 彼方、少年探偵彼方 など
- 連載期間: 1994年10月号から1996年3月号
- 作画者: 井上いろは
- 単行本: エニックスより刊行。全2巻。全17話。
[編集] あらすじ
遠野彼方は頭の回転が速く、物知りでなかなかに聡い小学生。ある時は同級生のいたずらを見抜き、またある時は幼馴染みの五十里遙に付き添い、彼女の伯父である五十里警部へ差し入れを持ち込むなどしているうち、様々な事件に遭遇していく事になる。
[編集] 登場人物
- 遠野 彼方(とおの かなた)
- 五十里 遙(いかり はるか)
- 岩田 鉄也(いわた てつや)
- 斉藤 俊彦(さいとう としひこ)
- 大原 広太(おおはら こうた)
- 五十里雄一郎(いかり ゆういちろう)
[編集] 続 少年探偵彼方 ぼくらの推理ノート
シリーズ第2弾作品。作画者が変わり、登場人物も増えて作品世界に広がりを見せ、推理ものとしても本格化する。
- 読み方:ぞく しょうねんたんていかなた ぼくらのすいりのーと
- 通称:続彼方
- 連載期間:1996年5月号から1998年9月号まで
- 作画者:祥寺はるか(設定協力・井上いろは)
- 単行本:エニックスより刊行。全5巻。全29話・特別編2話・単行本書き下ろし4話
[編集] あらすじ
小学生にして名探偵と呼ばれた遠野彼方だったが、中学生になってからは普通の学生として暮らしていた。それは消防士である父親に「危ないことはするな」と釘をさされていたためでもあった。
ところがある夜、その父親が火事で出場した際、爆発に巻き込まれて入院してしまう。心配する彼方を諌める父だったが、父の同僚から彼方は驚くべき話を聞かされる。爆発は事故ではなく、消防士を狙って起こされたものだったのだ。この事態を重く見た父の同僚は彼方に事件の解決を依頼する。
この事件により彼方は自らに科した『少年探偵彼方』の封印を解き、再び新たなる謎へと立ち向かっていく。当初は小学校の頃のように様々な事件に関わっていただけの彼方であったが、ある時、職業的犯罪者『怪人リドル』の企みに遭遇する。以降、彼方VS.リドルの図式が出来上がり、彼方はより苛烈な戦いへとのめり込む事になってしまう。
それは、彼方自身の過去に秘められた大いなる秘密を解くための、運命の戦いの始まりであった。リドルは彼方と同じ過去を共有する人間だったのだ。そして物語は「彼方の母の死」という大いなる「謎(リドル)」をもって、終焉に向かっていく。
リドルの毒牙によって倒れていく仲間たち。全てを喪った彼方にリドルが示す道。彼方は最期の選択を迫られる。しかし彼方は自らの持つ「人間の心」を信じ、リドルへと立ち向かっていく。
[編集] 登場人物
- 遠野 彼方(とおの かなた)
- 五十里 遙(いかり はるか)
- 岩田 鉄也(いわた てつや)
- 斉藤 俊彦(さいとう としひこ)
- 大原 広太(おおはら こうた)
- 五十里雄一郎(いかり ゆういちろう)
- リドル
[編集] 合作
特別編として「彼方 VS. 怪盗(ランランブラザーズ)『アレキサンドリアの太陽』盗難事件」がギャグ王にRUNRUNブラザーズ(川本祐太郎)との合作として掲載。 また月刊少年ガンガンに単行本CMページに殺し屋ジョージ(梶原あや)・ちぱパニック!!(幸宮チノ)との合作も掲載した。
[編集] ぼくらの推理ノート 聖クラリス探偵団
シリーズ第3弾作品。全ての設定を一新し、シリーズ初の『学園推理もの』としての位置を確立。
- 読み方:ぼくらのすいりのーと せんとくらりすたんていだん
- 通称:クラリス、聖クラリス
- 連載期間:1998年10月号から1999年2月号まで(連載雑誌少年Gag-Oh休刊のための連載中断)
- 作画者:祥寺はるか
- 単行本:エニックスより刊行。2巻まで。全8話(その内単行本書き下ろし1話)
[編集] あらすじ
聖クラリス学園。それは良家や有名人の子弟が集う名門校。そこに通う遠野大気は、名探偵と謳われた遠野彼方の従弟である。かつて名探偵と謳われた彼方にあこがれる大気は、学園で『探偵部』を立ち上げて仲間と共に名門校で起きる様々な事件を苦闘しながらも解決していく。
[編集] 登場人物
- 遠野 大気(とおの たいき)
- 天城 飛鳥(てんじょう あすか)
- 矢野 康介(やの こうすけ)
- 如月 弥生(きさらぎ やよい)
- 姫小路 花梨(ひめのこうじ かりん)
- 綾重 美沙(あやしげ みさ)
- 桂川 秀麿(かつらがわ ひでまろ)
[編集] 関連リンク
- 作家・夏緑のHP 原作者本人による公式サイト
- 井上いろは公式サイト 『彼方』作画者の公式サイト(管理者は夏緑)
- 祥寺はるかのぺぇじ 『続彼方』『聖クラリス』作画者本人による公式サイト
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