アゲラタム
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アゲラタム(Ageratum)は、キク科カッコウアザミ属の園芸植物の相称である。戦前から栽培されていたのは、和名を「かっこうあざみ」というconyzoides種であったが、現在栽培されているのは、ほとんどが和名を「おおかっこうあざみ」というhoustonianum種である。属名はa(否定の接頭語)+geras(古くなる)で、長い間鮮やかな青紫の花色が保たれることによる。
[編集] 性状
メキシコ原産の、半耐寒性常緑多年草または亜灌木であるが、園芸上は春播き一年草としている。草丈は、F1(一代交配種)の矮性種で15~20cm、切り花用種や四倍体の「ブルーミンク」などは、70cmくらいになる。全草に粗い毛が生えている。茎は直立だが、根元からよく分枝し、匍匐状になることもある。葉は直径10cmくらい、ほぼ円形で対生する。花は、1cm位の頭花が円錐状に十数輪またはそれ以上まとまって咲く。花の色は、明るい青紫が基本であるが、白やうす桃色の品種もあり、最近かなり濃い紅色のものも出ている。
[編集] 栽培
微細種子なので、タネは丁寧に播くようにする。苗ものは4月にはいると売り出されるが、これは1月か2月に温室で播いたもので、一般家庭で播く場合は、ソメイヨシノが散り始めた頃がよい。花壇に定植する時は、比較的排水の良いところを選ぶ。肥料、特に窒素肥料が多いと、葉はよく茂るが、花数が少なくなるので、肥料は控えめにしたほうがよい。