アメリカ合衆国の国章
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アメリカ合衆国の国璽(Great Seal of the United States)とは、アメリカ合衆国の政府によって発行された合衆国の国璽(seal, Great Seal)である。政府文書にはこの国璽が押されているが、このデザインは1782年に正式に使用が開始されて以来のものである。
アメリカ合衆国は公式に「国章」を定めたことは一度もないが、国璽の図柄はパスポートなどさまざまな場面で用いられ、事実上の国章ともみなされている。USドルの25¢の裏面やすべての紙幣にも描かれている(一部がアレンジされている)。
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[編集] デザイン
上の画像のようにワシが翼を広げたものが描かれている。ワシは13枚の葉のついたオリーブの枝と13本の矢とをそれぞれの足に握り、「戦争と平和」および「平和への願い」を表している。またワシの頭はオリーブの枝のほうに向けられ、戦争のない平和な世界を願った思いがこめられている。ワシは合衆国のモットーである「E Pluribus Unum(ラテン語: 多数から一つへ)」が書かれた布をくわえている。 ワシの頭上には「栄光」を表す13個の星が青地の中に輝いている。13個の星は六芒星の形に並べられている。
この国章の上方には13の星、盾には13のストライプ、ワシが左方に持っているオリーブの葉は13葉、右方に持っている矢の数は13本になっている。すべてが13なのは、アメリカが独立したときの州の数が13州だったためと考えられる。
大統領紋章では、戦時中はワシの頭が“戦争”を表す13本の矢の側を向く事がある。
[編集] 国章の裏面
アメリカ合衆国の国章には裏面がある。こちらには右の画像のように、煉瓦造りのピラミッド型四角垂の上に目玉(プロビデンスの目)が描かれている。上方のプロビデンスの目は周りを監視し、ピラミッドは新しく生まれた国家の光を浴びることを示したため、描かれた。
[編集] 都市伝説
この国章裏面のデザインが、フリーメーソンの紋章と似ているとして、アメリカはフリーメーソン、ひいてはユダヤ人により支配されている、という都市伝説が、主に陰謀論者によって流布されている。
[編集] 外部リンク
- The Great Seal(英語)