アルクマイオン
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アルクマイオンは、
- ギリシア神話に登場する人物。アルゴスの王子だったが、テーバイ攻めで死んだ父王の仇である母エリピュレを殺し、復讐の女神エリニュスに追われてアルカディアのプソピス王ペゲウスのもとへ逃げた。
- 古代イタリアの医学者・解剖学者。
以下では後者について述べる。
[編集] クロトンのアルクマイオン
アルクマイオンは南イタリアのクロトンに生まれた。クロトンはピタゴラス派の中心地でありアルクマイオン自身もピタゴラス派に属していた。生没年不詳であるが紀元前六世紀頃活躍していたと考えられる。
確認されている限り、世界で最初に人体解剖を行った人間である。非常に注意深く、人体解剖を通してエウスタキオ管(耳の器官で鼓膜の振動を助ける)を発見した。また動脈・静脈を区別し、さらに視神経の発見から脳が精神活動の中枢であることを推測した。これはヒポクラテスにも影響を与えヒポクラテスもそれを支持した。