イタリア風カレー
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イタリア風カレーは、世界のカレー料理、また食文化のひとつ。トマトベースのスープに地中海原産の野菜、魚介類を鍋で煮込んでライス、パスタと併せる料理ズッパ・ディ・ペッシェ(zuppa di pesce、魚のスープ)を、スパイス、赤唐辛子などを加えたカレー風にアレンジした調理法が広く知られる。
イタリアには、スープ料理が数多く存在し、辛口の料理もごく一般的に作られている。なかでもアラビアータ(=おこりんぼうと訳される)に代表される激辛料理のベースは赤唐辛子であるが、その実、トマトなどナス科の野菜、ほかズッキーニなどウリ科の野菜といった、南欧の料理でよく食材とされる野菜、あるいはシーフードを使うなど、食材は多彩である。このアラビアータの味覚にカレーパウダーを加えるカリーはここ数年で普及。味付けもトマトにベーコンと塩、イタリアンハーブ、唐辛子というシンプルなもの。スープ状にすればパスタなどに使う場合もある。また、チーズ、生クリームで味に深みをもたせ、とろみのあるタイプのものや、アジア仕込みのキーマカレーなども同時に好まれはじめているようだ。
日本では、レトルト製品でパスタソースが多く出回っているが、この味付けをベースに数種類のスパイスを加えた和製イタリアンカリーのレトルトが発売された。