インドネシアの鉄道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
インドネシアの鉄道(-てつどう、Rail transport in Indonesia)は、インドネシア共和国における鉄道についての記事である。
目次 |
[編集] 歴史
インドネシアにおける鉄道は、当時植民地にしていたオランダがジャワ島で1864年に建設を開始したのが始まりとされ、1867年8月にスマラン~タングン間約25kmで運行を開始し、以後順次路線を延ばしていった。当初は標準軌で敷設を行ったが、建設費が膨大になる事が分かり、途中から今の日本の在来線で使われている1067mmの狭軌に軌間を変更した。スマトラ島・スラウェシ島などでも同様に鉄道が敷設された。
しかし、太平洋戦争(大東亜戦争)によって日本軍が侵攻したことや、その後のインドネシア独立戦争を経ての独立、更に独立後もしばらく続いた混乱などによって鉄道は荒廃した。1953年頃からはアメリカから輸入されたディーゼル機関車などによって無煙化も進んだが、今度は自動車などの進出によって利用客が減少の一途をたどるようになった。
1999年6月に国鉄は国が100%株式を持つインドネシア鉄道会社(PT・KAI)へ移管され、現在バスなど多種交通機関に対する競争力の強化が求められている。
[編集] 運行概要
現在、スマトラ島には北部(メダン)・中部(パダン)・南部(パレンバン)の3箇所にそれぞれ独立した鉄道が存在している。特に南部のパレンバンを中心とした鉄道は、スマトラ島南端のパンジャンからジャワ島メラクまでの航路を介して、首都ジャカルタまで乗り継ぐ事ができる。ジャワ島ではメラク~ジャカルタ~スマラン~スラバヤ、ジャカルタ~バンドン~ジョグジャカルタ~スラカルタ~スラバヤなどの路線が幹線となっていて、他に昨今少なくなったもののいくつかの支線が存在している。また島東端のバニュワンギへ行く路線もあり、そこから船でバリ島へ向かうこともできる。
等級にはSpecial(スペシャル)・Eksekutif(エグゼクティブ)・Bisinis(ビジネス)・Ekonomi(エコノミー)の4つがあり、速達列車(特急・急行)も多く設定されている。
また、ジャカルタには日本の政府開発援助(ODA)によって建設された通勤電鉄(JABOTABEK)があり、都営地下鉄三田線でかつて使用していた6000形に続いてJR103系、東急8000系も譲渡されて活躍している。2006年度は東急8500系24両(8両3編成)と東京メトロ5000系(10両3編成)東葉高速1000系10両3編成が譲渡される。
なお元都営地下鉄6000形は故障多発により廃車が進行中である。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- JABOTABEKの電車たち‐インドネシア譲渡車のレポート
- 103系ホームページ インドネシアで活躍する元JRの103系通勤型電車の写真を公開中。