ウィロー (ゲーム)
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ウィロー(WILLOW)は、カプコンが1989年6月に発売したアーケードゲーム。
1988年公開の映画「WILLOW」(ジョージ・ルーカス原案/ロン・ハワード監督)を基にしたアクションゲーム。 1人プレイ専用。
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[編集] 概要
2Dアクションゲームだが、主人公がステージごとに切り替わる点が特徴。全6ステージ。
ボタンを押しっぱなしにすると気合がたまり、強力な攻撃ができる。 敵を倒すことでお金が手に入り、店でアイテムを買うことでパワーアップできる。 システム的には気合をためるゲージの上限があがり、ためた時間に応じた攻撃が可能というもの。
特にウィローは、新しい魔法を買えば買うほど多彩な魔法(攻撃手段)が使えるようになる。 逆にマドマーティガンは攻撃力とリーチ(しかもウィローと比べてかなり短い)しか変わらない。
当時カプコンは、積極的に版権物のゲームを多く手がけていた。このゲームはその中の一つだが、 初期難度の高さやプレイヤーがステージごとに変わってしまうなどの要素が仇になり、ヒットには結びつかなかった。 逆に同時期に作られた「天地を喰らう」や「エリア88」はヒットしている。
[編集] ストーリー
ノックマーを支配するバブモーダ女王は、体に印を持つ特別な子が生まれ、女王を滅ぼすという予言を恐れていた。 女王は生まれた子をすぐに手にかけるつもりだったが、助産婦の手で赤子は川に流され、ネルウィン谷にたどりつく。
映画ではウィローが村に流れ着いた赤ん坊のエローラを人間の元に送り返すため、長老オールドウィンの指示を受けて親友のミゴッシュとともに旅立つ。 その旅の中で妖精の女王シャーリンドリアに「あなたは希望の子エローラを助けるべく選ばれたのだ」と言われ、バブモーダとの戦いに巻き込まれていく。
ゲームでは冒頭ですでにエローラがバブモーダにさらわれたことになっていて、ナレーションで旅立つことが語られ 「気をつけていくのじゃ」と長老のオールドウィンに言われて旅立つという具合に短くまとめられている。
全体の流れは映画のシーンをほぼ踏襲しており、ゲームとして申し分ない。
エンディングはバブモーダを倒して世界に平和が戻った。偉大なる魔法使いウィローと勇敢なる剣士マドマーティガンの名は永遠に語り継がれるであろう…というもの。
なお、映画とゲームでは、キャラクター名および固有名詞の日本語表記が若干異なる。
[編集] 主要キャラクター
- ウィロー・アフグット(Willow Ufgood)
- ネルウィン族の農夫兼魔法使い。プレイヤーキャラ。
- リーチの長いマジックボールで攻撃。攻撃ボタンを押し続けると気合がたまり、たまったゲージの長さに応じて様々な魔法が使える。
- ストーリーの都合もあるが、映画よりたくましい印象がある。
- なお、エンディングではウィロー・アフグッドと表記されている。
- マドマーティガン(Madmartigan)(映画:マッドマーティガン)
- 放浪の剣士。プレイヤーキャラ。
- 剣で攻撃。気合をためると威力が上がり、間合いも広くなる。他に攻撃のバリエーションがないのが欠点。
- フィン・ラジィール(Fin Raziel)(映画:フィン・ラゼル)
- バブモーダに対する「良い魔法使い」で、映画では最後にバブモーダと戦ったりするのだが、ゲームではデモ画面でのみ登場。
- 登場時はバブモーダに呪いをかけられているため、フクロネズミの姿である。
- 「より強い力を与えよう」と言う割には何かをくれる訳ではない。
- ソーシャ(Sorsha)
- バブモーダの娘。映画では紆余曲折を経てマドマーティガンに惚れ込み、味方になるのだが、ゲームでは倒したら先に進むだけ。
- エアク(Airk Thaughbaer)
- デモ画面でのみ登場。バブモーダに全滅させられたギャラドーンの残党。
- カエール将軍(General Kael)(映画:ケール将軍)
- マドマーティガンの宿敵と紹介されているが、ゲーム内ではそれらしい描写も言及もない。
- なお映画ではケール将軍、アーケード版ではカエール将軍、ファミコン版ではケイル将軍と表記が各メディアで完全にバラバラである。
- 攻撃自体は正面斬りに下突きと正面防御程度と、地味な攻撃をしてくる。
- バブモーダ女王(Queen Bavmorda)(映画:バブモルダ女王)
- ゲーム開始時にエローラをさらったといいながら、なぜウィローが来るまでに殺さなかったのか疑問の女王様。
- エローラ・ダナン (Elora Danan)
- バブモーダが恐れる赤子。ストーリー上かなり重要なキャラだが、エンディングで顔が出るだけ。
[編集] ステージ内容
- STAGE1:クロス・ロード プレイヤー:ウィロー ボス:デスドラゴ
- このステージをクリアすると、マドマーティガンを助けることができる。
- クリア時デモ:マドマーティガン
- STAGE2 チェルリンドゥリアの森 プレイヤー:マドマーティガン
- ボス:存在しない。ウィローが操る馬車の上で敵の攻撃をやりすごす。ゲーム中、屈指の難所といえる。
- クリア時デモ:シャーリンドリア
- STAGE3 フィン・ラジィールの島 プレイヤー:ウィロー
- ボス:キングドゥルイド 火竜を放つときの「う~そりゃあ」と妙に気合の入ったボイスが特徴。
- クリア時デモ:フィン・ラジィール
- STAGE4 ソーシャのキャンプ プレイヤー:マドマーティガン ボス:ソーシャ
- クリア後、ウィローとマドマーティガンがソリで斜面を下りながら金貨を取るボーナスステージになる。
- マドマーティガンだけはソリから滑り落ちて雪玉になり、人家に激突する間抜けなオチがつく。
- クリア時デモ:エアク
- STAGE5 ティア・アスリーン城
- プレイヤー:ウィロー・マドマーティガンのどちらかを選択
- 溜め撃ちの効果を考えたら、ウィローのほうが絶対に有利。
- ボス:エボシィスク
- クリア時デモ:カエール将軍
- STAGE6 ノックマー城
- プレイヤー:前半 マドマーティガン、後半 ウィロー
- ボス:前半 カエール将軍、後半 バブモーダ女王
- 前半クリア時デモ:バブモーダ女王
- エンディング:マドマーティガン→フィン・ラジィール→エアク→カエール将軍→バブモーダ女王→エローラ・ダナンの順でグラフィックが出る。
- なお、クリア時のデモグラフィックは、映画版の俳優をそのまま超リアルに描写したCGである。
[編集] 家庭用について
ファミリーコンピュータ版が同社より2DタイプのアクションRPGとして1989年7月に発売されている。 ウィローのみ操作し、剣と魔法で戦う。マドマーティガンもソーシャもサブキャラ扱いである。 マドマーティガンの役割まで持ったため、アーケード版よりも更にたくましいウィローになっている。
グラフィックは演出面を含め、ハードの限界に挑戦するような仕上がりになっている。 登場キャラの顔グラフィックは、アーケード版ほど似ていない。 また、「お金」の概念が存在せず、必要なものは全て金を必要としない手段で入手する。 ゲームオーバーにならないと、パスワードが表示されないなど、不便な点がいくつかある。
その為か、漫画家の柴田亜美がファミ通上でクソゲーの代名詞としてこのタイトルを挙げた事がある。
[編集] 雑記
デモ画面で堂々と「カプコンとルーカスフィルムがおくる愛と友情と冒険の壮大なファンタジー!」と言い切るあたり、版権ものとしては妙に態度がでかい。