エネケン
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エネケンhenequenは竜舌蘭の一種である。中米原産でヘネケンとも呼ばれているが、スペイン語圏でHを発音しないことからエネケンと呼ばれる。またサイザル麻という呼び名もあるが、これはエネケンから採れる繊維の事であり、メキシコ・ユカタン州のサイザル港(現地の発音ではシサル(Sisal))から輸出され、国際市場に出回った為にこの呼称が普及した。 ユカタン州のエネケンを19世紀後半から米国の農機具メーカマコーミックが小麦自動結束機を開発した際に部品として採用し、大量に買い占められる様になる。これによりユカタン州経済は非常に潤った。20世紀の初め迄、エネケンはメキシコ輸出部門でコーヒーに次ぐ、高い輸出利益をもたらした商品作物であった。 化学繊維の普及により、以前の様に大量栽培されることはなくなったが、 メキシコ、ブラジル、タンザニア、南アフリカ、インドネシアなどで現在でも栽培されている。
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