カスピアン王子のつのぶえ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『カスピアン王子のつのぶえ』は、C・S・ルイスによる児童文学「ナルニア国ものがたり」7部作のうち、2番目に執筆された作品。
ナルニア年代記として古い順にみると、『馬と少年』に次ぐ4番目の物語で、ピーター王治世の数百年のちの時代にあたる。 原題はPrince Caspian: The Return to Narniaで、1951年初版。日本で最初に出版された時の翻訳は瀬田貞二。
目次 |
[編集] 概要
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ナルニアがテルマール人の治める世となり、古くからのナルニアの住人、小人やもの言う動物たちが森に隠れ暮らすようになった時代、カスピアン王子は邪悪な叔父ミラースに命を狙われ、森に逃れてナルニアの住人達と暮らし始める。追い詰められて魔法の角笛を吹いたとき、別の世界から4人の子どもたちが送り込まれて彼を救う。4人はかつてナルニアの王座についていたペベンシー家のきょうだいだった。彼らはアスランの助けを得て戦いの末にカスピアンを王座につける。
カスピアンは、この物語のほか、『朝びらき丸 東の海へ』では主役の一人として登場する。『銀のいす』『さいごの戦い』にもわずかながら姿を見せる。
[編集] 登場人物
- ピーター
- スーザン
- ルーシー
- エドマンド
- カスピアン:子どものころに父王が世を去ったため、王位を叔父ミラースに奪われた。
- ミラース
- リーピチープ
- アスラン:ライオン、「大帝の息子」でナルニアの創造主。
[編集] あらすじ
ペベンシー家の子どもたちがナルニアに戻ったとき、ケアパラベルは荒れ果て、ナルニアは、魔法や妖精が忌避される人間の世となっていた。
王位を叔父に奪われたカスピアン王子は、森に逃れて、忘れられた不思議な生き物達にめぐり合い、彼らの間で暮らし始めていた。叔父に追い詰められたカスピアンが吹き鳴らした魔法の角笛が子どもたちをナルニアに呼び寄せたのである。
[編集] 図書
- 『カスピアン王子のつのぶえ』ナルニア国ものがたり (2) C.S.ルイス(著), ポーリン・べインズ (イラスト), 瀬田 貞二(翻訳) 岩波書店
出版順 | 時系列順 |
---|---|
|
|