カヤネズミ
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?カヤネズミ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Micromys minutus (Pallas, 1771) |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
カヤネズミ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Harvest mouse |
カヤネズミ(萱鼠、Harvest mouse、Eurasian harvest mouse)は、ネズミ目(齧歯目)ネズミ科カヤネズミ属に属する小型のネズミ類の1種である。学名はMicromys minutus。学名のminuteは「最小」の意味。頭胴長 54~79mm、尾長 47~91mm、体重 7~14gの日本では一番小さなネズミである。青森県、秋田県、岩手県などの東北地方や沖縄県を初めとする奄美大島や琉球諸島においてはまだ発見されていない。それ以外の地域では少しずつ発見の報告がある。背中はオレンジ色、腹部は真っ白といった色をしている。
[編集] 生態
主に休耕田や河川敷などの、背丈の高い草原に暮らしている。ススキやオギ、チガヤなどイネ科の葉を利用し、地表から約1mの高さに直径10cmほどの小さな球形の巣を作る。葉を利用して巣を作ることで、周りの植物と同じ色となって同化することができる。この巣において出産や育児、休憩を取っている。
主にオヒシバやエノコログサなどイネ科植物の種子や、バッタやイナゴなどの昆虫を食べて暮らしている。おとなしい生物でトブネズミのように人家に上がりこんだり、イネを食い荒らしたりすることはしない。
かつては農村周辺に家畜の餌、屋根材料などの目的で利用するための茅場、あるいは家畜の放牧地などがあり、そのような草原に多数生息していた。近年、それらの場所が利用されなくなり、遷移が進んで雑木林化したり、逆に開発されて消失したため、非常にその数を減らし、地域によっては絶滅寸前にまで追い込まれているのが現状である。