カローシュティー文字
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カローシュティー文字とは、古代の西北インド、北インドから中央アジアで用いられた文字。
この文字は紀元前6世紀~紀元前5世紀ころ、ダレイオス1世によってインダス川以西のアケメネス朝の属州となった地域の言語を表現するために、ブラーフミー文字を知っているものが、アラム文字を借用して、便宜的に表記するために考案したものと考えられている。
ハザーラーのマーンセヘラーとペシャーワルのシャーバーズ・ガリーにあるアショーカ王による磨崖碑文が、この文字で表記されており、B.C.3世紀ころにはこの文字が普及していたと判明している。アショーカ王以後も、シャカ、クシャーナ朝の諸王によって採用されたが、 5 世紀以降はブラーフミー系文字に変られた。
19世紀には解読され、仏教・ジャイナ教の文献および『法苑珠林』から、カローッティー、カローシュティーの名称が確認されたが、起源については諸説がある。