クルーザー (オートバイ)
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クルーザー(Cruiser、アメリカン・クルーザーとも)とは、オートバイの形態の1つ。1930年代から1960年代初頭までのアメリカ合衆国製オートバイ(ハーレーダビッドソンやインディアンなど)の外観・構造を模したものを指す。
[編集] 概要
ロードスポーツタイプのオートバイとは一線を画した独特な外観やエンジン音、鼓動感などから、近年では米国内に限らず世界中に数多くの愛好家が存在し、また米国のメーカーに限らず、日本やヨーロッパなどを初めとする、各国のメーカーも同タイプの車両を開発・生産している。尚、日本国内ではアメリカン、アメリカンタイプ、アメリカンバイクなどとも呼ばれているが、これは主に米国製クルーザーの外観に似せて造られた米国製以外のオートバイ(特に日本のメーカーのもの)を指す呼称であり、本来の米国製クルーザーをあえて「アメリカン」と呼ぶ機会は少ない。
[編集] 特徴
ロードスポーツと比較してシート高は低く、フロントフォークを前側に寝かせ気味に装着したロー&ロングのデザインが特徴。エンジンは主に4サイクル狭角V型2気筒や単気筒(主に小排気量のもの)が採用されており、絶対性能よりも実用域(主に中低速時)での扱いやすさに重点を置いた方向にチューニングがされる。またライディングポジション(乗車姿勢)は西部開拓時代のカウボーイの乗馬姿勢から進化した、背筋を伸ばして後ろに軽くもたれかかり、両脚を前面に伸ばして両腕を上げた格好になる。これはロードスポーツタイプのオートバイなどと比較して、動力性能や操縦性を若干犠牲にしても、直線が続く長距離の長時間乗車において、ライダーの余分な疲れを低減し、快適な移動時間を提供するためである。またタンデムシート(後部座席)には「シーシーバー」と呼ばれる背もたれが設定されていることも多い。
またチョッパースタイル(主にフロントフェンダーなどの外装を取り外し、フロントフォークをより前に長く、同時にハンドルバーを上に高く伸ばし、座席をより後ろに移動する形に改造したもの)も、クルーザーの1カテゴリとされることもある。
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