コルネリウス・ネポス
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コルネリウス・ネポス Cornelius Nepos(紀元前100年頃-紀元前25年頃)古代ローマの伝記作家。
[編集] 生涯
大プリニウスによれば、「パドゥス川(現在のポー川)のほとりに住む人」とされ、北イタリアのティキヌムあたり(現在のパヴィア)の出身と推定されている。一説では、現在のヴェローナの近くで属州ガリア・キサルピナのホスティリア(Hostilia)という村で生まれたとも。生涯の大部分をローマで過ごし、政治には参加せずもっぱら文筆業に努めていたものと推測される。作家としては多産だったが、今日では『著名な人物について De viris illustribus』(紀元前35-34年)とごくわずかの断片が伝えられているのみである。富豪アッティクスと親しく、キケロや詩人のカトゥルスとも交際していた。学者のウァッロや雄弁家で政治家のホルテンシウスとの交際も推測されているが、裏付ける文献はない。
[編集] 著作
『著名な人物について』のなかで残った『外国の名将たち De excellentibus ducibus exterarum gentium』を『英雄伝』と称する。平易なラテン文のため、イギリスでは初心者の教育用として使われた。資料をこなす力に乏しく、歴史書としては価値が低いと評される。地理学書や詩作を別として、その他に失われた作品として次のようなものが同時代者の証言から推測される。
- 『年代記 Chronica』:世界史の概略を語ったもの
- 『範例集 Exempla』:著名人の言行、逸話を集めたもの
- 『カトー伝』『アッティクス伝』:『英雄伝』中の記述をさらに詳しくしたもの
[編集] 関連リンク
- Works of Nepos, in Latin, at the Latin Library
- Cornelius Nepos at tertullian.org (Rev. John Selby Watson's translation of the Lives, with preface and translation of the fragments by Roger Pearse)
- Latin Language paper, from the University of Durham. An unseen passage of Nepos appears as question 5.