サイリスタ位相制御
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サイリスタ位相制御(サイリスタいそうせいぎょ)は、交流を直流に変換する整流回路の素子にサイリスタを使用し、その直流出力電力を制御する方法のひとつである。 またこの制御を用いた直流電動機の可変速制御ならびに直流電動機を用いた交流型電車の制御を指す。
多くの交流型電車の制御方法として使われているが、新しい車両ではコンバータで整流してからVVVF制御を使う方式を採用することが多い。
[編集] 方式の概要
- 交流を扱いやすい電圧に変圧器で下げて、サイリスタとダイオードにより整流して直流とする。
- このときサイリスタをオンさせるタイミングにより位相を変えることで擬似的に電圧を制御する。
- サイリスタはアノードからカソードに逆方向の電流が流れると電流が停止するため、交流の電流の向きが変わると電流が停止する。
- 入力電流が交流の正弦波でなくある点で急激に電流が流れるため、交流回路に悪影響が出るので必ずフィルター回路が必要である(力率が悪い事や高調波の影響があるため現在の鉄道車両ほか大型インバータ、照明インバータでは単純なブリッジサイリスタ、ダイオードでの整流はせず自由なタイミングでオフ可能なGTOサイリスタ、IGBT,MOS-FETなどで整流回路を構成し入力電流が正弦波になるように工夫されている)
- このようなブリッジ回路を6つほど接続して、整流子電動機を制御する。
[編集] 特徴
- 従来のタップを切り替える方式とは異なり接点がないため接点が磨耗しないためメンテナンスが容易。
- 電圧を直接制御できるため抵抗制御のように無駄な電流を熱として捨てることがない。
- 整流子電動機を使うため整流子のメンテナンスが必要。
- モーター音はVVVF制御と違い、比較的音程が低い音である。
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