サイレン (両生類)

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?サイレン

レッサーサイレン Siren intermedia

界 :	動物界 Animalia
門 :	脊索動物門 Chordata
亜門 :	脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 :	両生綱 Amphibia
目 :	有尾目 Caudata
亜目 :	サイレン亜目 Sirenoidea
科 :	サイレン科 Sirenidae Gray, 1825

サイレン (Siren) はアメリカ東南部とメキシコ東北部に分布する、有尾目に属する水生両生類の1グループである。前足のあるウナギの様な外見を持ち、底が泥質の池沼や流れが緩やかな川に生息する。他の有尾類とはかなり異なった特徴を持ち、1つの亜目を構成している。独立のサイレン目 (TrachystomataまたはMeantes) とすべきという説もある。

学名は外鰓を翼に見立て、ギリシャ神話の翼を持つ人魚セイレーンにちなんでリンネに命名された。現地では泥イグアナ（Mud Iguana）など、さまざまな地方名がある。

[編集] 特徴

ウナギ状の細長い体を持つ。完全水生種だが、サイレン属の種は湿度の高い夜間に陸上を這って移動することもある。ヌマサイレン属の種は陸上にあがることは無い。小さいががっしりした前肢のみを持つ。後肢と腰帯は完全に消失。まぶたを持たない。

側線が発達しており、それで餌となる水生無脊椎動物や魚を探す。前顎骨歯を欠き、かわりに角質のくちばしを持つ。口蓋歯はある。両生類としては例外的に心臓の心室を分離する壁がある。成体になっても鰓裂と外鰓を失わないが、長く左右同じサイズの肺を獲得する。肺胞はない。サイレン属は変態によって皮膚も地上環境に耐えられる成体のものに変わるが、ヌマサイレン属の皮膚は水生の幼生の時のままである。

粘液で泥を固めて作った繭の中で夏眠をする習性がある。

受精方式はよく分かっていない。体内受精に必要な器官を持たず、またメスが産んだ卵にオスが巻きつく行動が観察されているので、体外受精であるらしい。しかしその直後に卵の周りの水を調べても精子は検出されない。何らかの特殊な受精方式を持っているのではないかと思われる。水草の根元などに卵塊を産み付ける。

[編集] 下位分類

以下の種が知られる。

ハブロサウルス属 Habrosaurus

絶滅種。白亜紀後期の北米に生息。
ヌマサイレン（ドワーフサイレン）属 Pseudobranchus

指は3本。鰓裂は1対。
- ヒメヌマサイレン（ドワーフサイレン） Pseudobranchus striatus
  
  体長10cm～ - 25cm。小さな声が出せるらしい。染色体は24本。
- ミナミヌマサイレン（ナローストライプドドワーフサイレン） Pseudobranchus axanthus
ヒメヌマサイレンの亜種とされることもある。染色体は32本。
サイレン属 Siren

指は４本。鰓裂は３対。
- レッサーサイレン Siren intermedia
  
  体長は20 - 60cm。学名はドワーフとグレーターの「中間」を意味する。
- グレーターサイレン Siren lacertina
  
  最大1m近くに達する大型種。