ザ・リング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザ・リング The Ring |
|
監督 | ゴア・ヴァービンスキー |
---|---|
脚本 | スコット・フランク アーレン・クルーガー |
出演者 | ナオミ・ワッツ マーティン・ヘンダーソン デヴィッド・ドーフマン ブライアン・コックス デイヴィー・チェイス |
音楽 | ハンス・ジマー |
撮影 | ボジャン・バゼリ |
編集 | クレイグ・ウッド |
配給 | アメリカ:ドリームワークス 日本:アスミック・エース |
公開 | 2002年10月18日(アメリカ) 2002年11月2日(日本) |
上映時間 | 1時間55分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
次作 | ザ・リング2 (2005) |
allcinema | |
キネマ旬報DB | |
All Movie Guide | |
IMDb | |
『ザ・リング』(The Ring)は、2002年のホラー映画。1998年に日本で映画化され大ヒットした鈴木光司原作「リング」をハリウッドでリメイクしたものである。続編として「ザ・リング2」も作られている。
目次 |
[編集] 概要
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」のゴア・ヴァービンスキー監督。ストーリーは鈴木光司の原作ではなく、1998年に日本の角川映画が製作した映画版のリメイクとなっており、人物設定も角川版を引き継いで、主人公浅川和行に相当するレイチェルは女性、高山竜司に相当するノアもレイチェルの元夫となっているほか、『井戸から這い出しテレビ画面を抜け出て実体化するサマラ(山村貞子)』など、角川版のみで見られた印象的なシーンもそのままリメイクされている。
その一方で超能力の設定などは省略されており、呪いのビデオもより物語性の高いものになっている。また結末は、原作や角川版よりも、日本で最初に映像化されたテレビドラマスペシャル版「リング」(1995年/フジテレビ)のものに近い形となっている。
主演は、最初ジェニファー・コネリー、グウィネス・パルトローなどのA級女優が候補にあがった承諾されず、最終的にナオミ・ワッツに決まった。当時、それほど知られていなかったオーストラリア女優ナオミ・ワッツは、この映画をきっかけにブレイクしたとも言える。
また、リングはハリウッド映画では、ワシントン州による税制優遇政策から、シアトルとその近郊でロケが行われた。ちなみに、映画の中の灯台は、オレゴン州ニューポートに実在するヤクイナ(Yaquina)ライトハウスである。
[編集] 評価
アメリカ版は1億2900万ドルと、予想以上の収入をあげた。4500万ドルという(ハリウッドの基準では)低予算映画だったため、これはかなりの高回収率であり、ハリウッドではこの後この映画の続編「ザ・リング2」を始め、「THE JUON 呪怨(呪怨のリメイク)」、「ダーク・ウォーター(仄暗い水の底からのリメイク)」などの多くのジャパニーズホラーが作られている。
「THE JUON 呪怨」は1億1000万ドル、「ザ・リング2」は7500万ドルの興行収入といずれも大ヒットとはいかないまでも、低予算製作を考慮するとビジネス的には成功している。また、「ザ・リング」のDVDはアメリカで初日のみで200万枚売れたことで話題になった。
ただし、rotten tomatoによる映画批評家からの芸術的評価は、「ザ・リング」が73%[1]の批評家から賞賛されたのに対し、「THE JUON 呪怨」では39%[2]の賞賛、「ザ・リング2」ではわずか20%[3]の賞賛と、ジャパニーズホラーが量産させるのに反比例して、評価は下降している。ビジネス的なうまみも減少していることから考えて、「ザ・リング」と同じレベルの成功をおさめるような同種の映画製作は難しいと思われる。
2005年7月に公開されたジェニファー・コネリー主演の「ダーク・ウォーター」は2週間でわずか1800万ドルと予想をはるかに下回る成績で、興行的にも元をとるのは難しいといわれ、これがジャパニーズホラーの「美味しい」時代の終焉と多くの映画関係者は見るが、その反面、本作の日本版を手掛けた中田秀夫監督や『呪怨』の清水崇監督などは現在でもひっきりなしにハリウッドからの監督オファーの話や実際に進行中のプロジェクトがあり、アニメーションと共に日本の映画人の海外進出に一役買ったと見る目も多い。
[編集] スタッフ
- 監督 : ゴア・ヴァービンスキー
- 制作 : ローリー・マクドナルド / ウォルター・F・パークス
- 脚本 : スコット・フランク / アーレン・クルーガー
- 撮影 : ボジャン・バゼリ
- 視覚効果:シノベーション・スタジオ、アサイラムVFX、パシフィック・タイトル&アート・スタジオ、リズム&ヒューズ、ティペット・スタジオほか
[編集] キャスト
- レイチェル・ケラー:ナオミ・ワッツ
- リチャード・モーガン:ブライアン・コックス
- エイダン・ケラー:デヴィッド・ドーフマン
- サマラ:デイヴィー・チェイス
- ノア:マーティン・ヘンダーソン
- ルース:リンゼイ・フロスト
- ケイティ:アンバー・タンブリン
- ベッカ:レイチェル・ベラ
[編集] 外部リンク
カテゴリ: アメリカ合衆国の映画作品 | 2002年の映画 | ホラー映画 | リメイク映画