セレール族
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セレール族(Sérère)は、セネガル共和国で2番目に多い民族であり、ガンビア、モーリタニアにも居住する。
スーダン系で、主として中西部シン・サルーム地方で農業や漁業に従事している。
セレール族にはシン王国やサルーム王国といった王国があった。彼らはセレール語の方言から数グループに分けられる。
- セレール・シン(Sérère-Sine):シン・サルーム地域や、カオラック、ジュルベル、ダカールなど多くの地域で話される。
- セレール・ニョミンカ(Sérère-Niominka):サルーム川デルタ地域の島々で話される。
- セレール・サーフェン(Sérère-Safen):ダカール南東部のプティット・コートと呼ばれる内陸部で話される。
- セレール・ンドゥット(Sérère-Ndut):ティエス北西のモンローランで話される。
- セレール・ノーン(Sérère-Noon):ティエス周辺で話される。
- セレール・パロル(Sérère-Palor):ルフィスクとティエスの間の狭い地域で話される。
- セレール・レハル(Sérère-Lehar):ティエス北部の限られた地域で話される。
セレール・シンを除く全てのセレール語はキャンガン語(Cangin languages)に分類される。セレール族は森羅万象にローグ(原義は『空』を意味する) と呼ばれる神を信じ、伝統的に熱心な宗教行事を生活のあらゆる場面で行ってきた。セレール族は他の民族と比較して外国からの宗教に抵抗した民族であり、イスラム化が最も遅かった民族である。それゆえ、現在、多くがカトリックを信仰している。最も有名なセレール族であるセネガル共和国初代大統領レオポルド・セダール・サンゴール(Léopold Sédar Senghor)もカトリック信者であった。セネガル第2の民族としてセレール族は、エネルギッシュで支配的なウォロフ族にいくぶん圧倒されている。多くのセレール族は第2言語としてウォロフ語を話し、都市部で育ったセレール族の中には第1言語としている者もいる。
歴史的には、セレール族は10世紀から13世紀にかけて、北方からセネガル中央部に移住してきたと考えられている。
[編集] 外部リンク
- Serer-Sine page from Ethnologue site (英語)
- ウィキトラベル セレール語会話集
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