ターオ・トーンキープマー
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ターオ・トーンキープマー(ท้าวทองกีบม้า)はタイ・アユタヤー王朝の高官・コンスタンティン・フォールコンの妻。本名はマリー・ギマルド(Marie Gimard)。日系人である。
マリーの父方は名字は分かっていないが、ファーニック (Phanik あるいは Fanick) と言い、『イギリス人カトリックのピエール・ドルレアン神父への手紙 (Letters of an English Catholic to Pierre d'Orleans)』によれば、かなりの濃い色の肌を持つ人物であり、日本人とベンガル人の間に生まれた子供であり、カトリック教徒であったと報告されている。なお、この時代のアユタヤ王朝の研究者で知られるE.W.ハッチソンはファーニックを、マリーの母の再婚相手であり、マリーの育ての親としている。
マリーの母は山田ウルスラと言い、その祖父はイグネス・マルティンス (Ignez Martinz) という洗礼名を持つ長崎県平戸出身の日本人で、キリシタン大名(大友氏であると言われる)の末裔とされる。
フォールコンの妻になった時期は定かではないが、その後フォールコンが殺されたときポルトガルに逃れようとして官吏に見つかり、捕らえられて2年間牢獄に入った。後に料理の才能を認められ、ターオ・トーンキープマーの官位・欽錫名を与えられ王宮の菓子部長となった。
このときポルトガルの菓子をタイに伝えた。フォーイトーン(ฝอยทอง、日本では鶏卵素麺と呼ばれる)、トーンイップ(ทองหยิบ、卵黄を砂糖で煮て花の形を付けた菓子)、トーンヨート(ทองหยอด、前述の菓子の形を付けたもの)などがそうである。これらの菓子は現在ではタイの名物となっている。
[編集] 参考書
- ターオ・トーンキープマー(タイ語)/サンサニー・ウィーラシンチャイ、プラーミン・クルアトーン ISBN 9743229264