ダーク・ハーフ
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『ダーク・ハーフ』(原題 The Dark Half)はスティーブン・キングが1989年に発表したホラー小説である。本作はPublisher's Weekly誌により1989年のベストセラー第2位に選ばれている。
キングはかつて幾つかの作品をペンネームであるリチャード・バックマン名義で出版していた。バックマン名義の多くの作品は、キングの作風に比べて暴力的であり、アクション性の強いものであった。バックマンの正体がキングであると発見された後に、彼は作家とペンネームの戦いである本作を書き上げた。
同著者の作品である『ミザリー』では、狂信的な愛読者に対峙した作者を想定することで、小説が読者に及ぼす影響について描かれていた。本作では逆に「小説がその作者にどれほど強い支配力をもたらすか」という主題が掘り下げられている。これらのテーマをさらに発展させて、キングは後年『秘密の窓、秘密の庭』(『Four Past Midnight』収録)という作品に昇華させている。
本作の舞台であるラドロウはキャッスルロックの近郊に位置しており『ペットセマタリー』の舞台ともなった。また本作では『ニードフル・シングス』の主人公であるアラン・パングボーン保安官が初めて登場する。
目次 |
[編集] あらすじ
メイン州ラドロウに居を置くサド・ボーモントは売れない純文学作家である。彼は美しい妻と双子に恵まれ幸せな家庭を築いていた。 彼には秘密がある。ベストセラーの寵児、ジョージ・スタークは彼のペンネームなのである。スタークの作品は、血なまぐさく、暴力的で、飛ぶように売れた。
物語は、サドが全てを公表することを決意し、スタークを文字通り埋葬する場面より始まる。
[編集] 日本語版
文春文庫より全二巻が公刊されている。翻訳は村松潔による。
- ダーク・ハーフ〈上〉ISBN 4-16-714811-0
- ダーク・ハーフ〈下〉ISBN 4-16-714812-9
[編集] 映画
1993年、ジョージ・A・ロメロを監督として映画化された。
[編集] 外部リンク
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