チベタン・マスティフ
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チベタン・マスティフ | ||||||||||||
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別名 | ||||||||||||
チベット犬、藏獒、西藏獒犬、東方神犬 | ||||||||||||
原産地 | ||||||||||||
チベット | ||||||||||||
主要畜犬団体による分類と標準 | ||||||||||||
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チベタン・マスティフ(Tibetan Mastiff)はチベット高原を原産地とする超大型犬。チベット犬とも呼ばれ、希少種である。 中国語では「藏獒」あるいは「西藏獒犬」と呼び、「東方神犬」の別称もある。
目次 |
[編集] 特徴
成犬は体高80センチ、体重100キロを越え、頑健な骨格と広い額をもつ。 性格は沈着で、不審な事態が生じても他の犬のようにワンワン吠え立てず、低く唸り声をあげる。攻撃力は恐るべきものがある。
[編集] 歴史
古くからチベットの牧畜民が牧羊犬や番犬として飼育し、世界の大型犬の原種と見られている。
チンギス・ハーンは3万匹のチベタン・マスティフ軍団を引き連れて西征したと言われる。また、マルコ・ポーロは『世界の記述』(いわゆる『東方見聞録』)で「ロバのように高く、ライオンのように力強い声。凶暴で大胆。」と記述し、チベタン・マスティフを指していると考えられている。
19世紀初めにチベットではほとんど絶滅したが、イギリスの飼育業者が興味をもって飼育し、ジョージ4世が2頭所有していた。
中国では国家第二類保護動物に指定されている。
[編集] 現況
現在、中国での価格は1匹10万元(約130万円)から1000万元(約1億5000万円)もするが、富裕層の間で人気化している。首の周りの毛がライオンのように見えるものが好まれる。北京周辺にいくつもの飼育場があり、将来的には輸出も狙う。
[編集] 関連項目
- 犬の品種一覧
- モロシア犬
[編集] 外部リンク
- 藏獒ネット(中国語)
- i molossi del tibet