デイヴ・ペルザー
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デイヴ・ペルザー(Dave Pelzer)は幼い頃に実の母親に凄まじい虐待を受けた自らの体験を赤裸々に綴った著書「It(それ)と呼ばれた子」の著者。
1960年頃、アメリカのカリフォルニア州デイリーシティに生まれる。
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[編集] 幼年期
「It(それ)と呼ばれた子」には実の母親による身も凍るような虐待の数々が書かれている。暴力や折檻の嵐にさらされ、地下室に住まわせて人間扱いせずにそれ・あれと呼ばれる。食事も滅多に与えられない。不衛生なまま放置する。デイヴが大きくなるにつれて、母親のやり口もエスカレートしていき、命の危険にさらされる事もあった。始めのうちはデイヴに同情的であった兄弟や父親さえも、母親に翻弄されるがままになってしまった。そのような状況や環境の中でも彼は必死に生き延びようとしている。そしてある日突然、彼の通う小学校の教師たちの手によって救い出される。
[編集] 少年期ロストボーイ
教師や警察の手で保護され、恐ろしい母親の虐待から逃れ、自由の身になったデイヴ。しかし彼の本当の試練はこのあたりからとも言えよう。 里子となってからは周囲に白眼視される日々。自由になって嬉しい反面、家族に会えないもどかしさがせめぎ合う。友人に放火の濡れ衣を着せられ施設送りにされてしまう・・・。だが献身的な里親や支えてくれる人々のお陰で立ち直り、アメリカ空軍への入隊を果たす。「道に迷った少年」に別れを告げ、子供から大人へと成長する。
[編集] 青年(成人)期~その後
過去の体験を断ち切り、夫となり父となって、結婚し息子が生まれた。それでも彼の苦悩は続く。両親の死、結婚生活、大変な仕事・・・。 けれども最愛の妻と立派な息子の支えがあり大人として自立していく。
現在は講演活動や執筆活動に力を入れている。