トミー (アルバム)
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ロックオペラ“トミー” ( Tommy ) はザ・フーの1969年5月発表の4枚目のアルバム。
ザ・フーのキャリアの中でも重要な位置にあり、後にオーケストラとの共演、映画、再結成ライブでの演奏、ブロードウェイ・ミュージカル化と、形を変えて何度も発表されている。三重苦の少年トミーを主人公にした物語は若者、またはピート自身の孤独や苦悩を反映させたスピリチュアルなもので、ピートが傾倒しているインド人導師ミハー・ババの影響が初めて作品に顕著に現れたものである。
このアルバムによってザ・フーはシングル・ヒットを出し続けなければならない音楽活動から抜け出し、全英2位・全米4位とセールスの面でも大成功を収めた。1969年から70年にかけてのツアーではライブの中盤に必ずほぼ全曲演奏され、その様子は『ウッドストック』、『ワイト島1970』といった映像作品で見ることができる。
1975年には映画化(監督:ケン・ラッセル)され、ヴォーカルのロジャー・ダルトリーが主人公のトミーを演じた。
1993年にはブロードウェイ・ミュージカル化され、トニー賞を5部門受賞した。2006年にはこのミュージカルが日本でも公演された。
[編集] 収録曲
- Overture(序曲)
- It's a Boy(イッツ・ア・ボーイ)
- 1921(1921)
- Amazing Journey(すてきな旅行)
- Sparks(スパークス)
- Hawker(光を与えて)
- Christmas(クリスマス)
- Cousin Kevin(従兄弟のケヴィン)
- Acid Queen(アシッド・クィーン)
- Underture(アンダーチェア)
- Do You Think It's Alright?(大丈夫かい)
- Fiddle About(フィドル・アバウト)
- Pinball Wizard(ピンボールの魔術師)
- There's a Doctor(ドクター)
- Go to the Mirror!(ミラー・ボーイ)
- Tommy, Can You Hear Me?(トミー、聞こえるかい)
- Smash the Mirror(鏡をこわせ)
- Sensation(センセイション)
- Miracle Cure(奇蹟の治療)
- Sally Simpson(サリー・シンプソン)
- I'm Free(僕は自由だ)
- Welcome(歓迎)
- Tommy's Holiday Camp(トミーズ・ホリデイ・キャンプ)
- We're Not Gonna Take It(俺達はしないよ)
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