トム・ワトソン
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トム・ワトソン(Tom Watson, 1949年9月4日 - )は、アメリカ・ミズーリ州カンザスシティ出身のプロゴルファーである。
スタンフォード大学を卒業し、1971年にクオリファイ・テストに合格。プロ転向後、1975年に全英オープンで優勝し、米国中で有名になった。さらに1977年のマスターズでは帝王ジャック・ニクラスと熱戦を展開し、みごと優勝を決め、全英オープンにも優勝して年間2冠を獲得した。1981年にマスターズで4年ぶり2度目の優勝を飾る。1982年の全米オープンで初優勝を果たし、続く全英オープンも制覇してメジャー大会に2連勝。1983年の全英オープンで大会2連覇を飾ったが、全英オープンを2連覇した選手はそれから23年後のタイガー・ウッズまで現れなかった。メジャー通算8勝を挙げて“新帝王ワトソン”と呼ばれたが、1983年の全英オープンを最後にメジャーの優勝から遠ざかる。全米プロゴルフ選手権では1度も優勝できずに終わったため「キャリア・グランドスラム」は達成できず、3冠王にとどまった。
日本とのつながりも深く、「ダンロップ・フェニックス選手権」で1980年と1997年の2度優勝している。当大会が開催される宮崎の「フェニックスカントリークラブ」には、彼の名前を冠した「トム・ワトソン・ゴルフコース」がある。
1988年に世界ゴルフ殿堂入り。1993年にはライダーカップのアメリカチームキャプテンを務めた。現在は米国シニアツアー(チャンピオンズ・ツアー)で活躍している。同ツアーでは2003年チャンピオンズツアー賞金王/チャールズ・シュワブカップチャンピオン/チャンピオンズツアー年度最優秀選手、2005年チャールズ・シュワブカップチャンピオンに輝いている。
長年にわたってキャディーを務めてきたブルース・エドワーズは2004年4月にALSで亡くなった。元々チャリティーに積極的だったワトソンだが、2002年暮れにエドワーズの病を知ってからは一層熱心に取り組むようになりそれは現在も続いている。2003年にはゴルフを通じて社会貢献した選手に贈られるペイン・スチュワートアウォードを受賞した。
[編集] メジャー大会優勝
- メジャー通算8勝は、単独の歴代6位記録。全米プロゴルフ選手権のみ優勝できなかった。