ナイキスト周波数
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ナイキスト周波数は、ある信号を離散化(標本化・サンプリング)するとき、そのサンプリング周波数 fs の 1/2 のこと。
元信号にナイキスト周波数より高周波の成分が含まれていると、スペクトルにエリアシング誤差が生じる。
[編集] 例
サンプリング周波数 100 Hz の測定器を使用して、ある信号を測定する。元の信号に (a) 25 Hz, (b) 40 Hz, (c) 70 Hz のピークがあったとする。
このとき、ナイキスト周波数 fn = 100/2 = 50 [Hz] だから、測定信号のスペクトルにおいて (a), (b) のピークは正しく求まる。
しかし、(c) の周波数成分は fn を超えているため、測定信号において、これに対応するピークは fn から折り返した 30 Hz に出現することになる(エリアシング)。スペクトル上では、このピークが本当に 30 Hz の成分を表しているのか、それともエリアシングにより折り返された高周波成分であるのかは区別できない。
実際の信号測定では、測定器のサンプリング周波数 fs には限界があり、それはカタログ記載の既知のものである。
一方、測定する元の信号がどのような周波数成分を含んでいるのかは未知であることが多い。よって、このエリアシングを防ぐためには、測定器に入力する信号をフィルタで fn = 1/2 fs まで帯域制限する必要がある。