ハイデラバード・ハイ・コート
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ハイデラバード・ハイ・コート(Hyderabad high court)は、ムシ川の南岸に位置する高等裁判所。
ニザーム家の第10代藩王ミール・オスマーン・アリー・カーンによって建設されたハイ・コートは、美しい赤石と白石を用い、サラセン様式を取り入れたハイデラバードでも有数の美しい建物である。ジャイプルの設計者シャンカル・ラールにより基本設計され、ハイデラバードの技術者がデザインを完成させた。建設は、1915年4月15日に始められ、1919年3月31日に完成した。
建物の基礎を造るために地面を掘削中、クトゥブ・シャーヒー王国のヒーナ・マハル、ナディー・マハルという宮殿跡が発掘された事は、大藩王国とかつての大王国を思った時に偶然とはいえ興味深い。また、1937年にジュブリーホールで行われた銀冠式では、司法府よりミール・オスマーン・アリー・カーンに、100kgの銀でできたハイ・コートの精巧な模型と銀の鍵が贈られた。
ムシ川にかかるナヤー・プル橋から夕暮れ時に見るハイ・コートの眺めは筆舌に尽くしがたい美しさである。