バルドメロ・エスパルテロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バルドメロ・エスパルテロ (Baldomero Espartero,Conde de Luchana,Duque de Victoria,1792年-1879年)は、スペインの軍人、政治家。ルチャナ伯、ヴィクトリア公。
シウダー・レアルで人夫の子として生まれる。長じて軍人になり、対ナポレオン戦争に参加し、1815年から南アメリカ植民地反乱の遠征隊に入り、8年間転戦した。
1833年、カルリスタ戦争が勃発すると、イサベル2世のもとの政府軍に属し、スペイン北西部に出征した。1836年に北部軍司令官となってビルバオを解放。1839年、ベルガレ協定を結んで反乱を鎮圧した。
政治的には民主的ブルジョワの進歩党を指導し、1840年のクーデターの後首相に推され、1841年から1843年まで摂政をつとめた。事実上の独裁者としてスペインの近代化政策を推進したが、ナルバエスの革命によってイギリスに亡命した。
1854年、オドンネル将軍の革命に際しては進歩党政権を樹立。党の改革要求に沿えなくなったとき、再度オドンネルのクーデターが起こり1856年に退陣した。