パイロット・コントーロールド・ライティング
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パイロット・コントーロールド・ライティング (Pilot Controlled Lighting)、(Pilot Controlled Approach, PCL, Aircraft Radio Control of Aerodrome Lighting(ARCAL)、Pilot Activated Lighting (PAL))は、飛行場の滑走路、誘導路の灯火を航空機のパイロットが無線を介して操作することを可能にするシステムである。PCLシステムは、灯火を一晩中点灯することも、必要に応じて点灯する人員を維持することも経済的に難しいノンタワー、或いは離発着の少ない飛行場で最も一般的である。パイロットが必要に応じて点灯することにより、消費電力量と光害を抑制することができる。
飛行場でPCLがサポートされていれば、パイロットはそのARCAL周波数に機上の無線電話を合わせる(多くの場合UNICOM/CTAFの周波数と同一であるが、例外もある)。一般的に、無線電話機のPTTスイッチを連続して押すことによりシステムは操作される。
最も多くの場合、以下の3つの設定を持つ。
- 低輝度:5秒以内に3回押す
- 中輝度:5秒以内に5回押す
- 高輝度:5秒以内に7回押す
灯火が点灯されてから15分間のカウントダウンが始まり、その後消灯される。点灯中に再び命令を送ると、輝度の変更の有無に関わらずその時点から15分間のカウントダウンがやり直される。幾らかの飛行場では、消灯前にパイロットに警告するために10秒間特定のライトが明滅する。
PCLを使用する場合、最終進入中の航空機は、灯火が既に点灯していても新たに命令を送ることが非常に強く推奨される(特に他の航空機によって点灯されている場合)。これは滑走路末端通過時の様な重要な時に不意に消灯してしまうことを避けるためである。